返済不要の奨学金「pp奨学金(パチンコ・パチスロ奨学金)」が来年度希望者受付へ



パチンコ・パチスロ業界が学資ローンではない給付型奨学金の来年度希望者受付を始めます。詳細は以下から。


現在、度重なる学費の値上げや非正規雇用者の増加などによる貧困化などのため、日本の大学生の半数以上が奨学金を利用しています。

ですが日本学生支援機構の公的な奨学金を含め、国内の奨学金と呼ばれるプログラムのほとんどが有利子の借金でしかない「学資ローン」なのが現状です。学生らは卒業後、社会に出たとたんに数百万円の借金を背負わされることになります。

そんな中で、パチンコ・パチスロ業界による返済を求めない学生支援プログラム「pp奨学金(パチンコ・パチスロ奨学金)」が2020年9月15日に2021年度給付希望者の受付を開始します。


この「pp奨学金」は2016年に社会福祉法人さぽうと21と共に設立した返済義務のない給付型の奨学金です。

「pp奨学金」はパチンコ・パチスロ業界らしく、募玉募金が奨学金の原資となっています。各店舗に設置された「募玉募金箱」に利用客が「募玉」することによって原資が増えてゆきます。パチンコ玉1玉が4円、コイン1枚が20円に換算されるとのこと。


また、さぽうと21の40年来のノウハウを用い、給付生徒の日常的コミュニケーションを大切にし、給付生が本当に困窮している場合は生活支援金を無利子で貸与するケースもあるとのこと。

多くの民間の運営する「奨学金」は、応募資格に学校や学部、学科などの指定があり、誰もが対象となるわけではありません。ですが「pp奨学金」にはこうした制限はなく、困窮する学生を広く対象としています。

選考基準としては貧困度・成績に加え、将来の目標やビジョンを明確に持っているかも重視されるとのこと。書類審査を通過した給付希望者に、面接の際に自分の研究やこれから研究したいこと、それを通じて実現しうる未来の「夢」や「ビジョン」の説明が求められます。

応募資格としては日本国籍を有する者、永住者、特別永住者となっており留学生は含まれません。募集人数は約30名で、21年4月から翌3月まで、月額3~5万円が給付されます。

募集期間は2020年9月15日から」10月31日までで、提出書類などの詳細はさぽうと21の公式サイトから確認できます。

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