普段から互いにボロクソに罵り合ったり大炎上で袋叩きになったりといった光景が日常と化している大手SNSツイッター。
ですが、「嫌いボタン」の実装を模索しているとの報にユーザーらが戦々恐々となっています。詳細は以下から。
◆ツイッターに「嫌いボタン」が実装される?
この物騒なボタンが実装を模索されているという話の出どころはEngadget日本版の「Twitter、『嫌い」ボタンや反対投票システムの追加を模索中」という記事。
記事ではツイッター社でプロダクト構想のリードを行うKayvon Beykpour氏の発言を取り上げています。
Beykpour氏は先日リリースされたフリート機能に対して「もっと取り組むべき現実の問題があるだろう」という批判を受けます。そこではいくつか提案が例示されているのですが、その中に「嫌いボタンか反対投票の実装」というものが。
この提案に対し、Beykpour氏は「現在実装できるかについて調査しているところだ」と返答しています。つまり、案自体はあるものの実装についてはまだ何も決まっていない状況ということになります。
なお、記事ではあくまでツイッター社の責任者の発言を取り上げているだけで、「嫌いボタンが実装されるぞー!」と煽るような内容ではないことには注意が必要です。
記事内でもFacebookで同様のボタンがネット上でのいじめや人格否定に繋がるとの指摘で実装が見送られた例を挙げ、同様の展開となる可能性が高いことを指摘しています。
◆「嫌いボタン」実装の報道にユーザーらが悲鳴
ですが、「嫌いボタン」が実装されるかもしれないという情報はツイッターユーザーらを一種の恐慌状態に陥れ、記事公開から1日が経った19日13時30現在で24万5000件を超えるツイートがなされ、トレンド入りを維持しています。
つまり、それだけユーザーらにとって「嫌いボタン」が恐ろしい存在だということになりそうです。実際に見てみると、一部の大喜利的なツイートを除き、ほとんどが実装に反対していることが分かります。
自分の作品に「嫌い」を押されまくったら立ち直れないというクリエイターや、日々のつぶやきを知らない人に嫌われるなら卒業するという人など、自分に向けられる嫌悪や攻撃を受け止めながらツイッターを続けるモチベーションが続かないという意見が続出。
また木村花さんの自殺に言及するツイートを含め、リアルに人を自殺や鬱に追い込むような機能でシャレにならないという指摘も多く、表立った賛成意見はほぼ見られない状況です。
当然人間が操作しているため、ミスタッチで推しや友人を「誤爆」する可能性も十分にあります。
そうした中では「それより〇〇ボタンが欲しい」という意見も多いため、現実的にはFacebookのような感情表現ボタンがずらりと並ぶといった「改善」に留まる可能性も高そうです。
なお、ツイッターではトランプ大統領やQアノンのようなデマの拡散やヘイトスピーチなどの問題はありますが、それらは通報で対応すべきもので「嫌いボタン」のとはまた別の話。
ただでさえ殺伐としがちなツイッターランドがマッドマックス級のポストアポカリプスワールドに変わってしまいそうな「嫌いボタン」ですが、ツイッター社は実装を思いとどまれるでしょうか。
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