「大麻合法化案」が米下院で史上初めて可決



アメリカ合衆国での大麻合法化は既に「一部の州の動向」では済まない話になってきています。詳細は以下から。


米下院は現地時間12月4日、大麻を連邦法で合法化する法案を80年以上の大麻規制の歴史の中で史上初めて可決しました。

この法案MORE Actには下院で多数派の民主党議員の大半と、共和党議員の一部が賛成し228対164の賛成多数で可決。

ただし共和党が多数を占め、大麻合法化に強硬に反対するミッチ・マコーネル上院多数党院内総務を擁する上院を通過する見通しは現時点ではないとのこと。

なお、2021年1月5日にジョージア州で決選投票が行われる上院選で2議席を民主党が獲得すれば共和党と同数の50議席となり、上院議長を兼務する副大統領が投票権限を持つため実質的に民主党が過半数を握ることに。

カマラ・ハリス副大統領は大麻合法化の推進派であることを明言し、2018年には大麻を禁止する連邦法改正を目指す「Marijuana Justice Act」(大麻公正法)の共同提案者にも加わっています。

このため連邦法での大麻合法化の行方は、まずは年明けの決選投票の結果次第ということになります。

「MORE Act」は連邦法で大麻を禁止薬物のリストから除外し、連邦法で大麻関連で逮捕された人々を釈放します。また合法化された大麻に課税することを定めており、その一部はドラッグ戦争で影響を受けた人々や産業の補助に使われるとのこと。

大麻に関しては、アメリカ合衆国大統領選挙と同日に行われた住民投票で新たに4州で合法化され、総人口の1/3にまで合法化州が拡大しました。

また12月2日には国連の麻薬委員会(CND)が世界保健機関(WHO)の提案を受けて大麻を「最も危険な薬物」のランクから削除したばかり。

大麻が「危険で人に害を為すだけのドラッグ」という認識が世界中で大きな変化に晒されています。

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