10年後にはわいせつ行為で有罪となった保育士が現場に舞い戻ってくることになります。
これまでよりはマシとはいえ、保護者にとっては不安の残る方針です。詳細は以下から。
子どもへのわいせつ行為などで自治体から登録を取り消された保育士の再登録禁止期間を、現在の2年から最長で10年まで延ばす見直し案を厚生労働省が専門家会議に示しました。
保育士は国家資格取得の上、都道府県への登録が児童福祉法で定められていますが、現行制度ではわいせつ行為などで刑事罰を受けて登録取消されても、刑の執行後2年で再登録できます。
これを短すぎるとした保護者らから抗議が相次いだため、厚労省は今回の見直し案を検討会に提示しました。
見直し案では、禁錮以上の刑で再登録禁止期間を最長で10年とし、罰金刑では3年間とする方向で検討するとのこと。
また登録禁止期間後も、都道府県が専門家などの意見を踏まえて、再登録認可の審査をする仕組みを新たに導入するとしており、採用時に過去にわいせつ行為で登録を取り消された履歴などを確認できるデータベースを国が整備することなども提案されました。
共働きが一般的となる中で必須の職業ながら、賃金や待遇の低さから人手不足の続く保育士。こうした背景からの「最長10年で復帰可」の方針と考えられますが、子供の安全性を犠牲に人員確保しようとしているとされても致し方のないもの。
わいせつ教員の免許再取得を不可能にするための検討が始まる中、より幼く大人に訴えることの困難な年代の子どもを預かる保育士が復帰可能というのも非常にちぐはぐな方針となります。
また、当然わいせつ保育士の排除だけでは人手不足は解決しません。不評の平均月額9000円の賃金アップだけでなく、まともな保育士が生涯の職業とできるような賃金・待遇が必要になってきます。
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