これまで多くの人を囲い込んできた楽天経済圏ですが、今回はかなり露骨な改悪となっており悲鳴が上がっています。詳細は以下から。
楽天証券のプレスリリースによると、2022年9月買付分から楽天カードクレジット決済のポイント還元率が一部銘柄でこれまでの1%から0.2%に変更されるそうです。
0.2%に変更となるのは信託報酬のうち、販売会社が受け取る手数料が年率0.4%未満のファンドで、これまでの100円で1ポイント還元から500円で1ポイントと1/5になります。
現時点で実際に対象となるファンドは「楽天カードクレジット決済ポイント還元率0.2%対象銘柄一覧(2022年1月末現在)」に掲載されています。
ここには「eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)」や「eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)」を筆頭とした人気銘柄も多数含まれており、ユーザーからは悲鳴が上がっています。
この「改悪」の大きな理由と呼べそうなのが、同時に発表された2022年6月下旬からの投信積み立てへの「楽天キャッシュ決済」の対応です。
楽天キャッシュは楽天経済圏で使える電子マネーで、楽天ペイアプリで楽天カードや楽天銀行の預金口座などから手数料無料でチャージでき、楽天市場や街の店舗などで利用可能。電子マネーで有価証券を購入できるのは国内主要証券で初とのこと。
この方法では、まず楽天カードから楽天キャッシュにチャージすると0.5%が還元され、楽天キャッシュから投信積み立てを行うとさらに0.5%が還元。これで今までどおりの1%還元を受けられることになります。
ただし楽天キャッシュの投信積立での0.5%還元は2022年8月から12月買付分までの期間限定キャンペーンとなっており、2023年以降にどうなるのかは未定。
公式サイトには「2023年1月買付分以降は楽天カードからのチャージ額に対する0.5%の還元となります」との記載があり、基本的には0.5%となる模様です。
それでも0.2%よりはマシなため、楽天証券を継続して使うユーザーの多くは楽天キャッシュを経由して購入することになりそう。
楽天側が楽天キャッシュ利用を促したい思惑が透けてみますが、一定数の「楽天離れ」を生むことにもなりそうです。
・関連記事
西友がセゾンカード提携終了で「まいにち3%OFF」廃止、楽天との会員プログラム開始へ | Your News Online
楽天「送料無料にしないなら退店、検索も不利に」公取委の独禁法違反指摘レポートで明かされた圧力がエグい | Your News Online
「PayPayクレカ」年会費永年無料で誕生へ、ポイント還元率上乗せなど特典モリモリで楽天とガチバトルに | Your News Online