Twitter「編集」機能はどうなるのか、現状分かっている情報まとめ


投稿済みのツイートの編集機能、実装には賛否が分かれていましたが、ついに公式が正式に試験を開始しました。

仕様によっては発言内容をこっそり改変できる危険性が指摘されていましたが、その内容はどのようなものなのか。現状分かっていることをまとめました。

Twitter「編集」機能正式テストが開始

Twitter社は現地時間2022年9月1日、公式ブログで編集機能のテストを開始したことを公表しました。

なおテストの対象に入っていないアカウントでも、編集済のツイートは確認できるとしています。

以下が公式による編集済のツイートですが、現時点でWeb版からは確認ができません。



Twitter「編集」機能はどうなる?現状公開されている内容

気になる編集機能の内容も発表されました。公式によると、この機能はあくまで誤字やハッシュタグなどの付け間違いを修正するためのものとしています。

現状公開されている編集機能の内容は以下のとおりです。

・ツイートを編集できるのは公開から30分以内
・編集できるのは数回限り(具体的な数字は公表されず)
・編集されたツイートには「編集済」のアイコンと採集変更日時が表示される
・編集済アイコンをクリックすると編集履歴と過去のツイート内容が分かる


こちらはあくまでテスト時点での内容のため、実装時には変更される可能性もあります。

Twitter「編集」機能の今後の流れ、一般ユーザーへの提供は?

編集機能は現在公式アカウントをはじめとした数のグループによるテストが始まった段階です。

9月後半には有料サブスクリプションサービスの「Twitter Blue」に拡大されるとのこと。

最初はおそらくアメリカ合衆国のみでテストが開始され、その後順次テスト国を増やしてゆくものと考えられます。

編集機能が一般ユーザーにまで拡大されるのか、されるとしたらその時期がいつ頃になるのかについては判明していません。

Twitter「編集」機能への懸念と可能性

Twitterは米トランプ前大統領を筆頭に、国家元首や大企業の経営者、芸能人やインフルエンサーなど世論に大きな影響を持つ人の生の声に誰でも直接触れられるSNSです。

各種ニュースでもTwitter上での発言が取り上げられるなど、ツイートはある意味そうした人の「言質」でもあります。

そのためツイートの内容が後から編集可能となることは、政策や企業方針などの重要事項が後から改竄される危険性があります。

また偽の「予言」を後から作り出したり、企業の募集内容を後から書き換えたりといった詐欺行為への悪用が懸念されてきました。

個人レベルでも風評での誹謗中傷やヘイトスピーチ、侮辱的なツイートなどの証拠が隠蔽される可能性も懸念されます。

今回明らかになった編集機能の内容は、あくまでミスの訂正を主眼にしており、編集履歴もしっかり残る仕様であることが分かります。

しかし、以前Your News Onlineでも指摘しましたが、編集履歴があるだけで問題が解決するかといえば疑問符が付きます。

たとえばコロナ禍でのデマ拡散を防ぐため、リンクがあるツイートをリツイートする際に「まず記事を読んでみませんか?」と表示されるようになりました。

大勢存在するリンク先の記事を読まないタイプの人が、編集履歴をいちいち確認すると期待するのは危険です。

いわゆる「現場猫案件」と呼ばれるような事態が編集機能をめぐって繰り広げられる可能性は少なくなさそうです。

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