誹謗中傷した人の半分以上が「正当な批判・論評」と思っていた



批判や論評と誹謗中傷の違いが分かっていない。これがネット上に吹き荒れる誹謗中傷の大きな原因と言えそうです。詳細は以下から。

弁護士ドットコムのプレスリリースによると、ネット上で誹謗中傷を行ったことのある人の過半数が自分の行為を「正当な批判・論評」だと思っていたそうです。

これは同社の一般会員1355名を対象に行った、インターネット上の誹謗中傷に関する実態・意識調査によって明らかになったもの。

アンケートでは、誹謗中傷を行った動機で最も多かったのが「正当な批判・論評だと思った」で51.1%と半数を超えました。


これに「イライラする感情の発散」が34.1%、「誹謗中傷の相手方に対する嫌がらせ」22.7%が続いており、「虚偽または真偽不明の情報を真実だと思いこみ投稿した」も9.1%となっています。

ですが内容では「容姿や性格、人格に対する悪口」という見た目や人格否定が83.0%と圧倒的に多く、続く「虚偽または真偽不明情報を流す」の17.6%、「プライバシー情報の暴露」16.5%、「脅迫」6.8%を大きく引き離しています。


なお、誹謗中傷をしたことのある人自体は回答者の13%と意外なほど少数。ただし中には自分の誹謗中傷を正当な批判・論評と考えてカウントしていない人もいそうです。


性別・年齢別で見ると40~50代の中年男性が突出していました。


誹謗中傷を投稿したソーシャルメディアでは5ちゃんねるのような匿名掲示板とTwitterがツートップとなっています。


ただしLINEで個人や小規模グループ内で行ったと思われるケースや、ヤフーニュースなどのコメント欄も見られており、裾野の広さを伺わせます。

一方で誹謗中傷され他という人は43.8%に。プレスリリースでは、自分の受けた批判や論評を誹謗中傷だと考えているケースについても指摘されています。


なお誹謗中傷の投稿に対しては54.3%と過半数が放置。SNSの運営や投稿者に削除を求めた人も2割前後で、法的な削除請求に至ったのは5.7%という状況。


実際に投稿が削除されたのも28%と3割を切っており、いまだに「書いた者勝ち」な状況が示されています。


なお、このアンケートの対象は「弁護士ドットコムの一般会員」向けという、ある程度法律や社会情勢に興味を持った集団。よりひろく意見を募った場合に結果が違ってくる可能性は高そうです。

3月8日には懲役刑を含む侮辱罪の刑罰化が閣議決定されましたが、状況はどう変わることになるのでしょうか。
・関連記事
SNS誹謗中傷の裁判例・体験談の共有サイト「TOMARIGI」がリリース、やられた時の対処法も紹介 | Your News Online

女児誘拐犯は母親のSNSをフォロー、悪意に対して情報はどこまで隠すべきなのか | Your News Online

侮辱罪に懲役刑導入へ、厳罰化でネット中傷対策狙う | Your News Online