女児誘拐犯は母親のSNSをフォロー、悪意に対して情報はどこまで隠すべきなのか



SNSでの情報共有は誰に対して、どこまでやっていいのか。もう一度設定を見直しておいた方がよさそうです。詳細は以下から。

◆誘拐犯は母親のSNSをフォローし、監視していた
オーストラリアで10月16日未明にテントから誘拐され、11月3日に保護された4歳の女児Cleo Smithちゃんの事件。


36歳の誘拐犯のTerence Darrell Kellyが、母親のEllieさんのFacebookアカウントをフォローしていたことが報じられています。Kellyがアカウントをフォローしたのが誘拐の前か後かは現時点では明らかにされていません。

Ellieさんは10月17日の時点でFacebookに「娘を探して!」「何か見たり聞いたりしたら通報を!」と呼びかけており、その後も捜査状況について報告していました

つまり誘拐前からのフォローなら、Kellyは見知らぬ女性のSNSをフォローして誘拐する女児を物色していたことになりますし、誘拐後だとしても肉親だからこそ知れる事件の捜査状況などを母親を通して監視していたことになります

Kellyは誘拐事件の記事もチェックしていたことが確認されており、「悲しいね」ボタンで反応していたことも明らかになっています。

なお、KellyはCleoちゃん発見直前のポストで「知らない人からのフレンドリクエストは受けられません。私はプライベートな生活を送っているし、フレンドのプライベートも尊重します」「私たち大人はオンラインでもしっかり気をつけなきゃいけない」と発言。


極めてもっともな内容ではあるのですが、誘拐した女児の母親をフォローしている誘拐犯の発言と考えると空恐ろしいものとなっています。

なお、Kellyは女児向けドールコレクターとしてのFacebookアカウントも複数保有しており、その中にはKelly本人とも今回の事件ともまったく無関係な、シドニーのとある母親とその娘になりすましたものもありました。


母娘はReddit経由で自分たちの画像が勝手に使われていることを知りましたが、このふたつのアカウントは相互にコメントしあって本物の親子であるように振る舞っていたとのこと。

加えてドールコレクターアカウントのひとつはCleoちゃんが誘拐された2日後にビーチで遊ぶ子供たちの写真をアップし、「女児は最高」「祝福された気分だ」とメッセージを書き添えていました。

Kellyが普段から複数のアカウントを駆使し、なりすましや小児性愛とも取れる発言を行っていたことが分かります。

◆SNSでの悪意から自分と家族を守るには
本件からも、悪意のある人物SNSを駆使し、無防備なユーザーが何気なくアップした画像や位置情報などを簡単に悪用できることが分かります。

確かにインフルエンサーを目指す人にとっては、自分の知らないフォロワーが大勢いるのはむしろ有名さのステータス。


ですが自分の住む場所やスケジュールなどが分かればいつどこで何をしているのかが特定されますし、不用意に子供の写真をさらせば格好のターゲットにもなり得ます。

SNSは「これくらいなら特定されないだろう」と思っても、ターゲットとして狙われれば細かい情報を積み重ねられることで特定に至ることも少なくありません。


瞳に映った景色やガラス、車体の反射から特定されたケースも報告されていますし、地震や停電、天気や電車の人身事故といった出来事を投稿して地域や通勤経路が絞られることも。

特に24時間限定のストーリーズのような機能では「まさに今どこにいるか」がバレるため、旅行や帰省、出張中と分かれば空き巣狙いにとっては格好のタイミングとなります。


大量のフォロワーを求めないのであれば知り合い限定にするのはもはや大前提。ですが「Facebookは家族の写真も上げるから限定にするけど、Twitterは別物だから公開としている」といった場合も要注意。アカウント名やアイコン、プロフなどから紐付けられ、公開情報をたどって特定されることも十分にあり得ます。


そして限定にしていても知り合いが安全とも限りません。アカウントが乗っ取られて他人が見ているといった場合も考えられますし、そもそも知人だから安全というわけでもありません。


そこまで警戒するのはちょっと世知辛いように思うかも知れませんが、自分が誰に向けて何を見せているのか、そして見せている相手は本当に安全なのか。

自分や大切な家族が犯罪に巻き込まれる前に、もう一度総チェックしてみたほうがよいかもしれません。

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