【フェイクニュース】「パンプス強制、パワハラに当たる場合も」毎日新聞が根本厚労相の答弁を切り取り報道



根本厚労相の発言の一部を切り取って全体の文脈をねじ曲げてしまっています。詳細は以下から。


先日BUZZAP!でお伝えした#KuToo運動が厚生労働省に提出した18800筆の署名と根本厚労相の答弁について、毎日新聞が根本厚労相『パンプス強制、パワハラに当たる場合も』というフェイクニュースと言わざるを得ないタイトルで報じていました。


尾辻議員は質疑でこの問題を靴擦れや外反母趾などによる足の痛み、転倒の危険性などの労働安全衛生と「女性だけにパンプスやハイヒールを強制する」事が性差別の一種であるというハラスメントの問題として提起しています。


根本厚労相はこの問題への取り組みを質問された際、ハラスメントに当たるかは「この当該指示が社会的通念に照らして業務上必要かつ相当な範囲を超えているかどうか」によると回答。

その上でパワハラに該当する例として「足をけがした労働者に必要もなく着用を強制する場合などはパワハラに該当しうる」と答えています。

つまり、足のけがという、どうしてもパンプスやハイヒールを履くことのできない場合における強制はハラスメントに該当するとしながらも、それ以外の場合は「社会的通念に照らして業務上必要かつ相当な範囲」であれば強制してもよいという事になります。

例えば足を骨折して松葉杖をつく人はパンプスやハイヒールどころか靴自体履くことができません。つまりこれは「履けない靴を無理矢理履かせようとする」というハラスメントであり、女性へのパンプスやハイヒールの強制とは論点がずれています。


このケースをもって根本厚労相が「パンプス強制、パワハラに当たる場合も」と答えたと報じる事は好意的に見ても「切り取り報道」であり、全体の文脈を読めばフェイクニュースと言わざるを得ません。

#KuToo運動や尾辻議員が問題にしているのは「業務上必要かつ相当な範囲であれば女性にパンプスやハイヒールを強制してもよいとする社会的通念そのもの」であり、根本厚労相の答弁はそこに答えることなく堂々巡りを繰り返しています。その点を指摘せず、論点のずれた「パワハラに当たる場合」を強調する理由はいったい何なのでしょうか?


なお、切り取りと言うなら全体を見なければ…という方には尾辻議員と根本厚労相の質疑を以下動画の1:37:00頃から見ることができます。女性へのパンプス・ハイヒール強制の問題点が非常によくまとめられていますので必見です。


質疑全体のやりとりを見るに、やはり世の男性にはパンプスやハイヒールを履いて仕事をするという体験をしてもらった方がよいのかもしれません。

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