保守派はリベラルよりデマに踊らされる→「保守派好みのデマが圧倒的に多い」からでした



昨年のアメリカ大統領選挙時、トランプ支持の「Qアノン」らのめちゃくちゃな不正選挙陰謀論に驚いた人も多いかもしれません。

新たな研究によって、こうした保守派はリベラルよりも政治的なデマに踊らされやすいことが明らかにされました。詳細は以下から。


オハイオ州立大学がジャーナル「Science Advances」に発表した研究によると、保守派はリベラルよりも政治的なデマに踊らされやすく、その大きな原因はデマの量の違いによるとのこと。

実験の共著者であるKelly Garrett博士は「保守派もリベラルも自分の主張に有利なデマを信じがちだが、保守派好みのデマの量が非常に多いので、より踊らされることになる」と指摘しています。


研究では2019年2~7月の半年間、1204人のアメリカ人被験者向けに毎週20のSNSでバズった政治ニュースを選択。このうち10個は真実で10個はデマとなり、被験者に真偽を判定してもらいました。また別のグループにはこれらのニュースの内容が保守派好みかリベラル好みかを判定してもらっています。

結果的に真実だったニュースの65%はリベラル好みで、保守派好みは10%のみ。残りは政治的に中立的なものでした。一方でデマの46%は保守派好みで、リベラル好みのニュースは23%にとどまりました。

つまりバズったデマの多くが保守派好みで、真実ほどリベラル好みだったため、自分の主張に合うニュースを信じるとそのまま保守派がデマに踊らされるという残念な結果に。


ただしそうしたデマの比率を調整しても、保守派はリベラルよりも真実とデマを見分けられないことが示されており、研究者らはその理由は不明としています。

なお政治的に中立なニュースはどちらも同様に真実とデマを見分けましたが、政治的な立場の絡むニュースではリベラルが真実をよく見分けた一方、保守派は全て真実だと思い込む傾向が見られました


Garrett博士は、真実かどうかをあいまいにしておくべきでない突拍子もないデマが主張されていることが一番の問題だと指摘しています。

不正選挙デマから議事堂襲撃というクーデター未遂にまで至ったQアノンを思い出せば、こうしたデマの放置が重大な結果を招く危険性を否定することはできなそうです。

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