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南米のウルグアイが大麻の使用から生産、売買までを広く合法化することが明らかになりました。
12月10日、南米ウルグアイの上院にて大麻合法化案が賛成多数で通過、ムヒカ大統領の署名によって来年にも世界で初めて大麻の生産、売買、消費を認める国となります。なお、法案は既に7月に下院を通過していました。ムヒカ大統領は以前から大麻の合法化を積極的にサポートしており、署名を行うのは確実とされています。
この法案では事前に登録されたウルグアイ国民に対して6株までの大麻の栽培及び480gまでの個人使用のための大麻所持を合法化します。また、15人から45人までのメンバーで構成されるマリファナクラブの設立を認め、同時に99株までの栽培を許可します。
なお、医療大麻の使用には医師の診断書が必要となり、大麻の販売は指定のライセンスを持つ薬局が行うことになります。
ウルグアイでは大麻の使用自体は既に違法ではありませんでしたが、生産と売買が合法化されることで完全に合法の大麻市場が構築されます。ムヒカ大統領は合法化の効果について、
「私たちが大麻を合法化することによって、ブラックマーケットで流通しているよりも安い値段で大麻を売ることになり、麻薬市場を撲滅することができるだろう」
としています。アメリカ合衆国の複数の州や都市でも次々と大麻の合法化が行われていますが、国ごとの使用から生産、売買まで含めた合法化は世界初。
法案の支持者からは、この合法化がターニングポイントとなり、ラテンアメリカ諸国で同様のアプローチがなされるのではという期待の声も聞かれます。
実際にこの合法化が他国に波及するかはウルグアイで実際に大麻の合法化がどのように運用され、麻薬市場を撲滅できるのか、また大麻産業が税収を始めとした経済面でどれほどのメリットを示せるかにかかりそうです。
なお、ウルグアイのムヒカ大統領はリオ会議での環境問題とグローバリズムに関する演説が日本でも波紋を呼びました。今回の施策がこうした問題とどのようにリンクしてくるのかも要注目です。
リオ会議でもっとも衝撃的なスピーチ:ムヒカ大統領のスピーチ (日本語版) Hana.bi
Uruguay to legalize marijuana, Senate says - CNN.com
(Photo by kat_jordan)
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