【追記あり】脱原発はあっさり封印?初入閣した河野太郎議員のブログが非公開に、「主張・政策」「動画一覧」までも



自民党でほぼ唯一脱原発を主張してきた河野太郎衆議院議員のブログが入閣と共に「メンテナンス中」になりました。詳細は以下から。


東日本大震災以降、自民党議員としてはほぼ唯一強固に脱原発を主張し、政府の原発推進に異議を唱えてきた河野太郎衆院議員。10月7日に発表された第3次安倍改造内閣で国家公安委員長・行政改革担当相に初入閣しました。

河野議員は超党派の「原発ゼロの会」で共同代表を務め、自身のブログ「ごまめの歯ぎしり」では震災以降、脱原発を訴える記事が数多くポストされ、国内の脱原発派の間では貴重な情報源のひとつとなってきましたが、そのブログが昨日の入閣と同時に「メンテナンス中」と表示され、非公開になってしまいました。

河野大臣は7日の記者会見で脱原発に関し、質問に対して以下のように回答しています。

-これまで自身のホームページで「脱原発」を主張してきた。今日、そのホームページがメンテナンスの状態になっているが、なぜか。この主張は今後も続けるか

2012(平成24)年の自民党総裁選の際、候補者だった安倍首相は『長期的には原子力発電の依存度を下げる』と候補者の中では1人だけ、はっきりおっしゃっていた。ベクトルとしては(首相と河野氏は)同じ方向を向いていると思う。今までは外から発言しているだけだったが、今回、国務大臣のポストをいただき、政府の議論に直接参加できるようになった。言うべきところはしっかりと言うが、政府の一員である以上、決まったことについては誠実に実行する。政府の中では真剣に議論し、外に向かっては政策を担いでいく

-「脱原発の方向性は首相と同じ」と言ったが、安倍政権の決定したエネルギーミックス(電源構成)は、2030(平成42)年段階で20%以上を確保している。核燃料サイクルも推進する方針だ。河野氏は核燃料サイクルから撤退すべきだと主張してきた。こうした違いのある政策について、政府内でどう主張していくか

政府内で何を主張したかではなく、政府が何を決めたかを(対外的に)伝えるのが大臣の役割だ。そこをしっかり申し上げていきたい

【第3次安倍改造内閣】河野太郎行革担当相、河野談話に「個人の見解申し上げない」 記者会見詳報 - 産経ニュースより引用)



として、2030年に原発を20%以上確保し、核燃料サイクルを推進する安倍首相と自らの方針を「ベクトルが同じ」と明言してしまいました。

また、昨年の夏の段階では再稼働と使用済み核燃料の問題に対して以下のようにブログで発言していましたが、既に国民との十分な議論もなく電気が足りている状態で川内原発が再稼働されてしまった現状で、核のゴミ問題に対してどのように対応していくのか、また今後の再稼働に対して本当に国民を巻き込んだ議論を行う気があるのか、野党はもとより国民から厳しく追求されるのは間違いありません。




河野議員の入閣と時を同じくしたブログ公開中止と記者会見でのこれらの答弁には「変節」「取り込まれた」などの厳しい意見が既に相次いでおり、本当にただ大臣の椅子で「籠絡」されてしまったのか、それとも内側から「しっかり言う」ことで脱原発へと舵を切らせることができるのか、厳しい注目が集まりそうです。

【追記】
河野太郎議員の公式サイト上からブログのみならず「主張・政策」「動画一覧」までもが「メンテナンス中」として非公開になっていることが判明しました。安倍政権の主張・政策に合わせて過去の河野議員の主張や政策は隠蔽され、「なかったこと」にされてしまうのでしょうか?

もし都合の悪いブログポストや動画が改変・削除されてしまったら公職にある河野議員の言動の検証すら不可能になります。これは単に有権者に対して不誠実であるにとどまらず、自らに対する「歴史修正主義者」であるとされてもおかしくないもの。




自らがギリギリの瀬戸際に立っていることを河野議員は認識できているのでしょうか?

入閣の河野太郎氏「脱原発」どうする ブログの公開中断:朝日新聞デジタル

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