「最低賃金1500円」を求めるデモが10月17日に新宿で開催、ブラック資本主義に対する宣戦布告



繰り返されるデモがニューヨークの最低賃金を15ドルまでアップさせたことが驚きを持って報じられたのが今年の7月。そして日本でもついに東京の新宿で10月17日に最低賃金1500円を求めるデモが開催されることになりました。詳細は以下から。


「これはブラック資本主義に対する宣戦布告です」として最低賃金1500円を求めるデモを主催するのはAEQUITAS(エキタス)というグループ。

そのステートメントの中では「私たちは全ての人の尊厳が公正に尊重され、全ての人が文化的な生活を営める社会の実現、「社会的正義」の実現を求めます」としています。

AEQUITASが問題としているのは非正規労働者の割合が40%近くに達し、貧困率が約16%と先進国最悪水準となっていること。これによって購買力が低下してGDPが低迷している一方で、大企業が空前の利益を揚げていると指摘。

そしてこうした結果は社会保障削減、公共サービスの民営化、消費増税、法人減税などの新自由主義政治の結果であり、憲法25条の精神である「社会的正義」を実現し「健康で文化的な最低限度の生活」をすべての国民が送れるようにする必要があるとします。

また最低賃金を1500円に大幅アップするのは単に低所得者のためのみならず、低迷する経済を活性化させるためにも必要不可欠な経済政策であるとのこと。理由としては

低所得者のボトムアップとなる最低賃金が上がれば、必ず経済は上向きます。そこには「毎日の生活」という名の確かな需要があります。いつも100円のカップ麺で我慢していた昼食が、お弁当を買えるようになるかも知れない。どこかのお店に入って食べることが出来るようになるかも知れない。今よりも家賃が高い、もう少し環境のよいところに引っ越しが出来るかも知れない。毎日の生活というのは消える事がない確かな「需要」です。そこを刺激し、経済を上手くまわす様な施策が必要なのです。

AEQUITAS Tumblrより引用)



として、再分配の重要性を指摘しています。大企業が儲かるとそのおこぼれが労働者にもあまねく行き渡るとしたトリクルダウン理論は起こらないとOECDが正式に公表したのは以前BUZZAP!でも掲載した通り。

それとは逆に、社会の隅々にまでお金が回ることで、その社会の各所で需要が生まれ、供給するビジネスが活性化するというボトムアップの考え方です。自分たちの暮らしぶりが良くなり、社会の経済まで活性化するのであれば言うことなしなのではないでしょうか?

最低賃金1500円を求める生活まもれ!『上げろ最低賃金デモ』が行われるのは10月17日(土)の東京、新宿の柏木公園。14時集合の14時半出発とされています。コースや注意事項などの詳細はAEQUITASのTumblrから確認できます。Twitterアカウントはこちら

ブラック企業やブラックバイト対策(もちろんそれらも非常に重要です)からさらに一歩踏み込み、新自由主義的な社会と政治に対して改善を求めるこうした動きは派遣法改悪によって非正規雇用への固定がさらに大きな懸念となる中で今後大きなものとなっていきそうです。

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