netgeekがネット上の「福島みずほ議員が公選法違反」デマに踊らされて公選法違反



以前SEALDsのTシャツパクリ疑惑で大恥をかいたnetgeekが再びデマに踊らされています。詳細は以下から。


2015年9月、SEALDsがSonic Youthの「Goo」のジャケットのパロディのデザインで作成したTシャツをパクリであると大騒ぎして散々大恥をかくハメになったnetgeek。

今度は選挙期間中に社民党の福島みずほ議員に対するネット上の誹謗中傷デマを真に受けて「社民党の福島みずほ、公職選挙法違反を指摘されてダッシュで逃亡」(魚拓)なる記事を掲載してしまいました。

ネット上のデマでが問題としているのは社民党の福島みずほ議員が駅構内でたすきをかけていること。公職選挙法違反の根拠は第百六十六条となっていますが、その条文は以下の通り。

第百六十六条  何人も、次に掲げる建物又は施設においては、いかなる名義をもつてするを問わず、選挙運動のためにする演説及び連呼行為を行うことができない。ただし、第一号に掲げる建物において第百六十一条の規定による個人演説会、政党演説会又は政党等演説会を開催する場合は、この限りでない。
一  国又は地方公共団体の所有し又は管理する建物(公営住宅を除く。)
二  汽車、電車、乗合自動車、船舶(第百四十一条第一項から第三項までの船舶を除く。)及び停車場その他鉄道地内
三  病院、診療所その他の療養施設

公職選挙法より引用)



ここでは「選挙運動のためにする演説及び連呼行為を行うことができない」場所が規定されており、この二項で「汽車、電車、乗合自動車、船舶(第百四十一条第一項から第三項までの船舶を除く。)及び停車場その他鉄道地内」となっていることを根拠にしていますが、あくまで禁止されているのは「演説及び連呼行為」であり、たすきを掛けることは禁じられていません。

なお、仮に福島みずほ議員が公職選挙法違反であるならば、公示後の6月25日に以下の写真をツイッターに投稿した東京選挙区の朝日けんたろう候補(自民党)も完全にアウトになります。






このほかにも自民党の三原じゅん子議員も6月23日に自らのブログでたすきを掛けたまま電車に乗る写真を堂々と掲載しています。こちらもアウトになってしまいます。


平塚駅~電車移動|三原じゅん子オフィシャルブログ「夢前案内人」Powered by Ameba

こちらは先日逮捕された田母神俊夫氏ですが、2014年にデヴィ夫人と共にたすきを掛けたまま電車移動している様子をみずからツイート。この件で田母神俊夫氏はなんらお咎めを受けてはいません。公選法違反でないのですから当然です。




また、福島みずほ議員に対しては鉄道営業法第三十五条違反との声も出ていますが、たすきをかけているだけなら問題はありません。問題があるのであれば、朝日けんたろう候補、三原じゅん子議員も共に違反ということになります。条文を見てみましょう。

第三十五条  鉄道係員ノ許諾ヲ受ケスシテ車内、停車場其ノ他鉄道地内ニ於テ旅客又ハ公衆ニ対シ寄附ヲ請ヒ、物品ノ購買ヲ求メ、物品ヲ配付シ其ノ他演説勧誘等ノ所為ヲ為シタル者ハ科料ニ処ス

鉄道営業法より引用)



とされていますが、これに違反しているというのはツイッター上の「名刺を配ってる模様」とされるツイッター上の未確認情報のみで、なんら証拠はありません。

こうして見てみると、福島みずほ議員を公選法違反とするツイートは法的な根拠が全くない単なる稚拙極まりないデマであることが明確に分かります。そしてこのデマを流布した張本人と拡散したnetgeekは「虚偽事項の公表罪」という公職選挙法第二百三十五条2項に違反していることになります。

(虚偽事項の公表罪)
第二百三十五条  当選を得又は得させる目的をもつて公職の候補者若しくは公職の候補者となろうとする者の身分、職業若しくは経歴、その者の政党その他の団体への所属、その者に係る候補者届出政党の候補者の届出、その者に係る参議院名簿届出政党等の届出又はその者に対する人若しくは政党その他の団体の推薦若しくは支持に関し虚偽の事項を公にした者は、二年以下の禁錮又は三十万円以下の罰金に処する。
2  当選を得させない目的をもつて公職の候補者又は公職の候補者となろうとする者に関し虚偽の事項を公にし、又は事実をゆがめて公にした者は、四年以下の懲役若しくは禁錮又は百万円以下の罰金に処する。

公職選挙法より引用)



netgeekはツイートのブレた写真を見て福島みずほ議員が「ダッシュで逃亡」としていますが、元ツイートにすら「走って逃げた」という記述はありません。ここでもnetgeekは意図的に推測に基づいた印象操作を行っており、極めて悪質。

さらに「弁護士でありながらどうして法律を把握していないのか」「選挙にかかわる法律を把握していなかった新人ならともかく、元党首ともあろう人物がこんなことをやらかしてしまうとは信じられない」「少なくともルールを守れない人がルールをつくることは許されない」などと批判していることから、単に「ネットのデマをデマと知らず記事にしただけ」という言い逃れはできません。

公職選挙法違反を指摘しようとして稚拙なデマに踊らされ、自らが公職選挙法に違反してしまったnetgeek。この落とし前はどう付けるのでしょうか?

社民党の福島みずほ、公職選挙法違反を指摘されてダッシュで逃亡 netgeek

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