それは国の仕事では?農林水産省、子ども食堂に「タダ乗り」で食育を画策



政府の無策を補填するために有志が行っている子ども食堂に国がタダ乗りしようとしています。詳細は以下から。


子どもの貧困問題への対応や、共働きやひとり親世帯の子どもの「孤食」を防ぐことを目的に、主にNPO法人や主婦らがボランティアで運営し、地域住民や食品メーカーからの食材で賄われる「子ども食堂」。近年子ども食堂が日本各地でオープンしていることは広く知られるようになってきました。

大切なことは、これがあくまで民間の善意によって運営されているシステムであるということ。ほとんどの場合は国や自治体からの援助は受けてはいません。

ですが、なぜか農林水産省はその子ども食堂にタダ乗りし、食に関するさまざまな知識を学ぶ「食育」を行えないかの検討に乗り出すことにしました。これは今年度からの5年間行われる第3次食育推進基本計画の重点課題のひとつに「多様な暮らしに対応した食育の推進」が掲げられていることが原因。

農水省は子ども食堂で食材の特徴や栄養の取り方、調理方法、郷土料理について学べると判断、さらには地域住民らと触れ合う「共食」の場になっており、コミュニケーション能力の向上にも役立つと考えています。

消費者行政・食育課は「子どもが学ぶ場として、子ども食堂が広がっていくことを支援できれば」としていますが、呆れて開いた口が塞がらないとはまさにこのこと。

国が子どもの貧困問題や、共働きやひとり親世帯の「孤食」の問題に十分に対応できないから民間の有志が自らの時間や労力を用いて手弁当で子ども食堂を運営しているわけで、本来であれば国や地方自治体が率先して解決しなければならない重要な問題です。

国はまず子ども食堂が存在していることに対して自らの至らなさを謝罪しなければなりませんし、子ども食堂がなくても貧困家庭のこどもが栄養バランスの取れた食事ができ、あるいは「孤食」にならないような食事施設を運営し、さらには共働きやひとり親世帯の親たちが子どもと夕食を一緒に取れるような労働環境を構築することに尽力するのが本来のあり方です。

そうした努力を行わずに「子ども食堂が広がっていくことを支援」というのは筋違いも甚だしく、国の責任の完全放棄と言わざるを得ません。

先月BUZZAP!では安倍首相が子どもたちに送ったポエムで「あなたは決してひとりではありません」として真っ先に「こども食堂でともにテーブルを囲んでくれるおじさん、おばさん」を挙げたことを紹介しました。

未来の日本を担う子どもの問題を政府が他人事として自ら全力で解決しようとしないのであれば、いったい日本の未来がどうして輝かしいものとなるのでしょうか?

子ども食堂で食育=材料確保策、運営課題探る-農水省:時事ドットコム

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