ニューヨーク地下鉄のハーケンクロイツとヘイト落書き、乗客らが協力して消去



トランプ大統領当選決定以降、ヘイトクライムが急増したアメリカ合衆国ですが、屈することなく戦う市民も存在しています。詳細は以下から。


トランプ大統領の当選を機に、これまで以上にマイノリティらに対するヘイトクライムが吹き荒れ始めたアメリカ合衆国。しかし、市民レベルでもこの惨状に対抗していこうとする気概はアメリカ国内にまだしっかりと残っているようです。

FacebookユーザーのGregory Lockeさんは2月5日の夜にマンハッタンで地下鉄に乗車。するとその車両の全ての広告や窓にナチスのシンボルであるハーケンクロイツやユダヤ人へのヘイトスピーチが落書きされているのを発見。

乗客らは最初この状況にみな一様に押し黙り、どうすればいいのかと顔を見合わせる状態でした。しかしひとりの男性が「手指消毒薬なら油性マジックも消せる。アルコールが必要だ」と言い、ティッシュペーパーにアルコール入りの手指消毒剤を吹き付けて消し始めました。

これを見た多くの他の乗客らも自分の荷物の手指消毒剤とティッシュペーパーを取り出し、2分ほどでハーケンクロイツとヘイトスピーチは全て消去されました。

Lockeさんは2017年のニューヨークの公共交通機関にナチスのシンボルが…と絶句していましたが、乗客のひとりが漏らした「これがトランプのアメリカということか」というつぶやきには「そうじゃない…今夜だけでなく、頑固なニューヨーカーたちが言うこと言っている限りあいつのアメリカにはならない」と述べています。




このFacebookの投稿をクリントン元大統領とヒラリー・クリントン候補の長女であるチェルシーさんが引用し「差別に勝利はない。手指消毒剤を持ち歩く理由がもうひとつ増えたね」とツイートしています。




酷いニュースが続くトランプ政権下のアメリカ合衆国ですが、司法はもちろん草の根レベルでも抵抗が続けられています。

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