先日行われたアメリカ合衆国のスーパーボウル、多くの世界的大企業がトランプ大統領の方針に反逆の狼煙を上げました。詳細は以下から。
イスラム圏7ヶ国からの渡航の禁止やメキシコ国境への壁の建設など、イスラム教徒やヒスパニック系移民らマイノリティへの差別的な方針を臆面もなく掲げるトランプ政権。こうした方針には各種メディアや司法を始め、メリル・ストリープやビヨンセなどのセレブリティからAppleやFacebookなどのIT企業まで、幅広い抵抗が湧き起こっています。
そして、アメリカ合衆国の一大イベントであるスーパーボウルでは、世界的な大企業が極めて高額なCM枠を用いてトランプ大統領の方針に反対し、多様性を訴えるCMを放映しました。
・コカコーラ
Coca-Cola _ It's Beautiful - YouTube>Coca-Cola _ It's Beautiful - YouTube
・Airbnb
Airbnb Super Bowl Commercial 2017 (We Accept) - YouTube
・Google
Google Home _ 2017 Super Bowl Commercial - YouTube
これらはいずれも多種多様な人種、民族、宗教などのバックグラウンドを持つ人々を映し出し、多様性を受け入れることを賛美したものとなっています。
・バドワイザー
Budweiser 2017 Super Bowl Commercial _ “Born The Hard Way” - YouTube
・84 Lumber(オリジナル版)
84 Lumber Super Bowl Commercial 2017 - The Full Journey - YouTube
これらはどちらも移民を扱ったもの。バドワイザーはドイツ系移民の創始者が差別されながらも苦難の中でビールを作り上げていくという、ある種古き良きアメリカンドリームを描いたもの。84 Lumberではトランプ大統領が作り上げようとする壁の建設者とメキシコからアメリカ合衆国を目指す母子を題材としています。
どのCMもメッセージとしては多様性を受け入れることを時に明確に、時に仄めかすように訴えかけてきています。しかし、トランプ大統領の支持者らからは当然のごとく不評。バドワイザーとコカコーラに関してはボイコット運動も起きています。
BUZZAP!では先日ニューヨーク地下鉄の利用者らが協力してハーケンクロイツとヘイトスピーチの落書きを消したという話題をお伝えしましたが、セレブリティから一般市民、企業までもが公然と政府の方針に反旗を翻して自らの主張を繰り広げる有様はまさしく民主主義の表れと言えます。
ニューヨーク地下鉄のハーケンクロイツとヘイト落書き、乗客らが協力して消去 | Your News Online
民主主義とは決して選挙のみのことを指すのではなく、また多数決でのみ決まるものではありません。どの瞬間であっても自らの意思を表明し、行動していくことが何よりも大切であることをトランプ政権下のアメリカ合衆国は教えてくれています。
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