スパコン「暁光」のPEZY Computingの齊藤元章社長らが4億円超の助成金詐欺で逮捕、自称保守界隈との関係も



日本のスパコンベンチャー社長らが助成金詐欺で逮捕です。詳細は以下から。


◆世界トップクラスのスパコンベンチャーの助成金詐欺
東京地検特捜部は世界トップクラスの省エネ性能を誇るスーパーコンピューターの開発に成功して注目を集めたベンチャー企業「PEZY Computing」の社長の齊藤元章容疑者と同社役員の鈴木大介容疑者の2人を詐欺容疑で逮捕しました。

逮捕容疑は経済産業省が所管する新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)に事業費を水増しして請求し助成金4億3000万円余りをだまし取った疑いで、現在会社の強制捜査にも乗り出しています。

「PEZY Computing」の省電力のスパコン「暁光」は、理化学研究所の「京」の約1.8倍にあたる毎秒約1京9000兆回の計算速度を記録し、11月に発表された世界のスパコンランキングの計算速度部門で4位を獲得。同じく共同開発したスパコン「菖蒲 systemB」は消費電力性能部門で世界1位となりました。

Gyoukou Supercomputer leveraging 48V Factorized Power - YouTube


◆「昏睡レイプ事件」の山口敬之、そして自称保守界隈との関係
これだけなら単なる補助金詐欺という話になりますが、この「PEZY Computing」の齊藤元章社長に絡んで意外な人物の名前が登場します。それが安倍政権の「駆けつけ擁護」でお馴染みだったジャーナリストにして「昏睡レイプ事件」の山口敬之。

山口敬之は「昏睡レイプ事件」の際に、週刊新潮からの質問状について北村滋内閣情報官に相談しようとしたと思われるメールが誤転送で発覚した上、内閣調査室が被害者を民進党関係者と印象操作する画像を配布するなど政権中枢と極めて近い事が分かっています。

週刊新潮はこの山口敬之が住んでいた、平均月額賃料130万円にも上る永田町のザ・キャピトルホテル東急内の賃貸フロア「ザ・キャピトルレジデンス東急」を所持していたのが齊藤元章社長だったと指摘しており、山口敬之はTBS時代から知り合いで、顧問のポジションも用意していたとする話を掲載しています。

これに加え、齊藤元章社長は自民党の「経済構造改革に関する特命委員会」にも講師として登壇している他、内閣府の 経済財政諮問会議「2030年展望と改革タスクフォース」にも共同座長として出席しています。

自民党「経済構造改革に関する特命委員会」、本日のテーマはイノベーション。講師はPEZY Computingの齊藤元章社長。世界をリードするスパコン&AI&量子コンピューティングの生態系を構築するための支援政策パッケージをつくろうと思う。

平将明さんの投稿 2017年2月14日(火)


さらには自称保守界隈の筆頭論客として知られる櫻井よしこがYouTubeで解説している「言論テレビ」の看板番組「櫻LIVE」にも出演し「日本が超知能開発で中国を逆転する日 見えてきた[ 『シンギュラリティ』後のカタチ」というテーマで語っており、産経新聞社の保守系オピニオン誌「正論」では「スパコンは2番じゃダメなんです 中国に抜かれた日本の未来は…」という記事が掲載されています。

【櫻LIVE】第202回 - 齊藤元章・PEZY Computing代表取締役社長 × 櫻井よしこ(プレビュー版) - YouTube


本件が森友学園問題や加計学園問題と同じような「お友達案件」の構図を持つかどうかについては東京地検特捜部の捜査を待つしかありませんが、少なくとも現時点でこれだけの関係が見つかっているということは頭に置いておいてもよいかも知れません。

「スパコン」ベンチャー社長逮捕 助成金不正受給容疑:日本経済新聞

「スパコン」ベンチャー企業社長を逮捕 助成金詐欺の疑い _ NHKニュース


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