ヘイトスピーチ(差別扇動表現)抑止条例により、大手ヘイトまとめブログ「保守速報」管理人の名前が公表されました。名実ともに差別主義者と認定されたことになります。詳細は以下から。
2016年1月15日に大阪市で成立した全国初のヘイトスピーチ抑止条例。有識者でつくる審査会と市がヘイトスピーチと認定した場合に行った個人や団体の名前を公表されることになっていましたが、あの「保守速報」管理人・栗田香の名前が公表されました。
大阪市は12月27日、松井一郎市長の名前で「大阪市ヘイトスピーチへの対処に関する条例に基づくヘイトスピーチの公表(案件番号「平 28-6」)」を公開しました。
ここでは、保守速報が2ちゃんねる(編集部注:現「5ちゃんねる」)に投稿された文章を編集したまとめ記事を掲載し、投稿されたコメントとともに不特定多数の者が閲覧できる状態にしていた事を同条例の第2条第1項に規定するヘイトスピーチに該当すると認定しています。
ヘイトスピーチを定義する条例の該当部分は以下のとおりです。
第2条 この条例において「ヘイトスピーチ」とは、次に掲げる要件のいずれにも該当する表現活動をいう。
(1) 次のいずれかを目的として行われるものであること(ウについては、当該目的が明らかに
認められるものであること)
ア 人種若しくは民族に係る特定の属性を有する個人又は当該個人により構成される集団(以下「特定人等」という。)を社会から排除すること
イ 特定人等の権利又は自由を制限すること
ウ 特定人等に対する憎悪若しくは差別の意識又は暴力をあおること
(2) 表現の内容又は表現活動の態様が次のいずれかに該当すること
ア 特定人等を相当程度侮蔑し又は誹謗中傷するものであること
イ 特定人等(当該特定人等が集団であるときは、当該集団に属する個人の相当数)に脅威を感じさせるものであること
(3) 不特定多数の者が表現の内容を知り得る状態に置くような場所又は方法で行われるものであること
(大阪市ヘイトスピーチへの対処に関する条例より引用)
条例違反に対しては、すでに該当するページが削除されていることから「特段の措置はとらない」としており、ヘイトスピーチを行ったものの氏名として
栗田 香(保守速報 サイト運営者)
という実名が晒されるに留まっています。
ちなみに保守速報が名誉毀損裁判で敗訴したのは、「朝鮮の工作員」「キチガイ」「寄生虫」「ゴキブリ」「ヒトモドキ」「クソアマ」など、差別感情を汚い言葉で吐き捨てたレスをピックアップして特定の人物を攻撃したため。
「保守速報」裁判の地裁判決と、「まとめサイト」の今後 - 荻上式BLOG
保守速報は公判で「対立思想に対する批判又は保守的な政治思想に基づく意見ないし論評」と主張しましたが、いくらなんでも無理筋。
単純に名誉毀損、ヘイトスピーチを繰り返していたまとめブログである点が問題視され、敗訴しています。
なお、同時に差別主義団体の在日特権を許さない市民の会(在特会)前副会長の川東大了も同条例によって氏名を公表されています。
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