まだまだ問題は山積みにせよ、日本に永住して働き、家族と暮らすという実質的な移民の受け入れへの大きな一歩となりそうです。詳細は以下から。
出入国在留管理庁が外国人の在留資格「特定技能」について、2022年度にも事実上在留期限をなくす方向で調整していることを日経新聞社が報じています。
「特定技能」は人手不足の深刻な業種14分野向けの外国人の在留資格で、最長5年の「1号」と更新可能で家族も滞在資格が得られ、在留10年で永住権取得が可能になる「2号」が存在していました。
これまでは2号の対象は14分野のうち「建設」「造船・舶用工業」の2分野だけが対象でしたが、ここに「農業」「産業機械製造業」「外食業」などの11分野を追加する方針。
唯一ここから外れるのが「介護」ですが、既に日本の介護福祉士の資格を取れば在留延長などが可能となっています。
実現すれば、これまでは主に大卒以上の「技術・人文知識・国際業務」従事者に限られてきた外国人の、家族を帯同した永住への扉が大きく開かれることになります。
とはいえ自民党の保守派などは「事実上の移民受け入れにつながりかねない」と警戒しており、実現可能性は現時点では未定。
加えて、経済成長の著しいアジア諸国などから来日して永住するメリットがどこまで大きいものであり続けるかも不明です。
また外国人技能実習生への苛烈な低賃金や停待遇、ハラスメントの横行なども問題となっており、永住先としての日本がどれだけ選ばれるのかも未知数です。
永住先として経済的、社会的に魅力がなければそっぽを向かれ、人手不足と少子高齢化ばかりが進んでいく…という残念な結果にもなりかねません。
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