投稿に掛けられたリソースとスピードを見れば、業務時間中の個人の片手間のTweetでは説明が付きそうにありませんが…。
野党を曲解やデマで叩いてきたTwitterアカウント「Dappi」の投稿で名誉を傷つけられたとして、立憲民主党の小西洋之参院議員らがウェブコンサルティング会社に損害賠償を求めている裁判で、なかなかにアクロバティックな主張が繰り広げられています。
朝日新聞の報道によると、4月11日の第3回口頭弁論で、会社側弁護士が投稿は1人の従業員がおこない、社長は把握していなかったと説明しました。
口頭弁論では、会社側はDappiの投稿は「従業員が投稿したが、会社が組織的に行ったものではない」などと主張し、会社ぐるみでの投稿だとした原告側と争う姿勢です。
なお会社側は「従業員を処分した」としたものの処分の詳細や投稿の経緯などは明らかにしておらず、現時点ではこの従業員の情報も明らかになっていません。
なお情報開示請求の際にプロバイダー側が提出した書面では「投稿者代理人」の弁護士名で「情報は契約者ではなく、投稿者が発信した」との文言があり、回線契約者と投稿者が異なることが示唆されていました。
Dappiに関しては、縮刷版のない産経新聞の3年前の記事を即座に準備できたことや、これを可能とするのが一般人の入れない国立国会図書館分館の利用だったことから、政党関係者による運営の可能性が囁かれていました。
くわえて訴えられた会社の社長は自ら自民党本部の事務総長の親戚を名乗り、自民党本部や国会にも出入りしていたこと、自民党の東京都支部連合会から毎年数十万円の宣伝事業費などの支出を受け、総額が726万円あまりになることも明らかにされています。
なお2021年9月3日にチェックした以下のツイート時間分析を見ると、平日の朝から22時ごろまで大量投稿されており、100%PCのウェブ版ツイッターから投稿されています。
会社の言い分を信じるのであれば、1人の従業員が就業時間中に国会図書館まで走って情報を集め、毎日朝から晩まで会社のPCで私用のツイートを続けていたことになります。
トカゲの尻尾切りとの指摘もありますが、そもそもこの「尻尾」の従業員自体が存在しているかも疑わしい状況となっています。
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