クールジャパン事業の海外向けテレビチャンネル「WAKUWAKU JAPAN」、3月にひっそり終了していたことが話題に



そういえば、クールジャパン自体も最近音沙汰がありませんが…。


◆クールジャパン推進の「WAKUWAKU JAPAN」とは?
アニメや漫画、ゲームなどのコンテンツ産業を筆頭に、日本文化と関連サービス・商品をを海外展開する「クールジャパン」は経済産業省の肝いりの成長戦略でした。

あの電通も全社横断の「チーム・クールジャパン」を立ち上げて積極的に推進するなど、官民共同の巨大プロジェクトだったことは多くの人が覚えているとおり。


「WAKUWAKU JAPAN」は日本の番組コンテンツを海外諸国の現地語で放送するチャンネルで、この事業のために2015年にスカパーJSATとクールジャパン機構が計110億円を出資してWAKUWAKU JAPAN株式会社を設立させています。

インドネシアとミャンマーを筆頭に、シンガポール、タイ、マレーシアなどASEAN諸国を主軸に展開し、オーストラリアなどのオセアニア地域、米国、欧州などへの多国化展開も視野に入れていました。

2020年度には22か国に進出し、視聴可能世帯数4100万世帯を目指すとしていましたが、2022年3月、その夢は儚く消滅してしまったのです。

◆あまりにも寂しいWAKUWAKU JAPANの終焉
スカパーJSATのニュースリリースにひっそりと「海外向け日本コンテンツ専門チャンネル「WAKUWAKU JAPAN」放送・配信終了のお知らせ」とした文章が掲載されたのは2022年2月25日のことでした。


内容は2022年3月末日でWAKUWAKU JAPANの放送・配信を終了するというもの。理由は「収益性の観点から」とされ、事業として失敗したことが分かります。

文中では「のべ10か国/地域に展開エリアを拡大してまいりました」としており、当初2020年度までに目指していた22か国の半分も到達できていませんでした。

なお、WAKUWAKU JAPAN\公式サイトはなぜかすべてのリンクが上記お知らせに飛ぶようになっており、事業概要やTOPICSなどのページが閲覧できない状態に。


NEWSの最新記事も2021年4月5日で止まっています。こちらもリンク先は見られません。


またWAKUWAKU JAPANの公式Twitterアカウントは2.5万人ものフォロワーを擁しながら、2019年12月16日のツイートを最後に沈黙しています。


すでにコロナ禍以前からひっそりフェードアウトに向かっていた様子が垣間見えるWAKUWAKU JAPANですが、クールジャパン自体の存在感も年々薄くなってきているところ。

1000億円近い税金をつぎ込んだ壮大な黒歴史となってしまうのでしょうか…。
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