細川護煕都知事候補がダンス、有害図書の規制に対し「公序良俗に反するものは規制を」と発言

先日BUZZAP!では宇都宮けんじ都知事候補がダンス規制、表現規制に反対した旨をお伝えしましたが、同じ都知事選に出馬している細川護煕候補は一定の規制が必要であるとの認識を示しました。

この一連の質疑は1月28日、細川護煕都知事候補が日本外国特派員協会に招かれて講演を行った際に日仏共同テレビ局France10によって行われたもの。質問は

「ダンス規制と言って夜中の1位時以降になると、今商業施設においてダンスが実質的にできなくなっている。あるいは有害図書規制と言って性的な表現がきついというものに対して発行が実質できなくなっている。こういう夜警国家的とも言うべき政策に対してはどのようなスタンスで臨まれるのか？」

というものです。この質問に対して、細川護煕都知事候補はまず有害図書規制に関し

「私はどちらかという保守的な考えかたをしておりますから、有害図書が氾濫していることについては、私自身あまりいい気分はいたしません。ただし、発行すること自体に制限を加えることはいかがなことと思いますが、置く場所、閲覧できる場所について、ある程度の公共の秩序・公序良俗に基づいた規制は必要ではないかと思っております」

と述べ、発行自体は認めながらも、販売、閲覧される場所に対して規制が必要であるとの見解を示しました。また、ダンス規制については

「ダンスについても、明け方まで人の家の近くでドンチャン騒ぎされるのは、これは公序良俗に反するものだと思いますから、そのへんは良識をもってやっていただかなければならないし、あまり騒音が出るようなら、その辺の規制はやむを得ないと思っております」

と述べ、深夜のダンスが公序良俗に反するものであり、騒音トラブルなどが出るようであれば規制もやむなしとの認識を示しています。

「公序良俗に反するものは規制を」－細川護煕 - YouTube

この問題に関しては11月の規制改革会議の第13回創業・IT等ワーキング・グループの議論でも

騒音だったら騒音を取り締まればいい話であって、それから歩行飲酒が原因でいろいろな問題が起きているのであれば、区によっては、歩行喫煙を完全に禁止しているところもありますし、同様に禁止すればいい話だ

1個1個の問題をつぶすように対応していけばいいはずであって、風営法でダンスを全般に取り締まれば解決する話でもない

とした意見が出されるなど、ダンス自体が問題ではなく、騒音や近隣トラブルなどを個別に解決すべきであるとの見解が主流となっていました。

風営法のダンス規制問題のヒアリングが規制改革会議で行われ「ダンス自体が問題ではない」ことが確認される | Your News Online

細川候補の認識はこれに対し、深夜のダンス自体を「明け方まで人の家の近くでドンチャン騒ぎ」する「公序良俗に反する」ものであるとしており、「集会、結社、表現の自由」を「民主主義社会で一番基本的な人権」とし、ダンス規制、表現規制に反対する宇都宮候補とは対照的です。

【2014年更新版】宇都宮けんじ都知事候補が風営法によるダンス規制、都条例によるマンガ・アニメ・ゲームの表現規制に対して反対を表明 | Your News Online

脱原発を巡って激しい一本化論争も発生した両候補、このような脱原発以外での政策や認識の相違が支持層を分けることに繋がりそうです。