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先日もオバマ大統領の「大麻が酒より危険だとは考えない」発言が大きな話題となりましたが、大麻の規制緩和に向けた議会の動きに協力するとのオバマ政権の姿勢が明確に打ち出されました。
オバマ政権のEric Holder司法長官が、議会が大麻を規制薬物のリストから除外するつもりなのであれば、オバマ政権は喜んで協力すると発言しました。
Holder司法長官のこの発言は米国下院歳出委員会のヒアリングの中でされたもので
「議会の中には(大麻に関する)かなり多くの専門的知見が存在しているため、もし議会が大麻の規制レベルを見直そうと望むのであれば、オバマ政権は喜んで議会に協力する用意がある。
究極的には議会が態度を変化させる必要があり、我々の政権は議会からそうした提案があれば協力を惜しまない」
としています。
これまで議員の中には議会の決定を待たずに大麻の規制レベルを下げるように要求する声もありました。連邦法の規制物質法では、司法長官が「ある薬物や物質が当該規制に含めるのに適しないと判断すれば、司法長官がその薬物や物質をリストから除外する」権限を持っています。しかしHolder司法長官は自らの権限のみで一方的に除外することはせず、議会の態度を重視するとの姿勢を示しました。
大麻は大量摂取などによる死亡事例が報告されていないにもかかわらず、現在ヘロインなどと共に最も厳しい「スケジュール1」に分類されており、規制物質法の下では医療的な処方なども許可されていません。
アメリカ合衆国では州によっては医療大麻が認められており、コロラド州、ワシントン州では嗜好のための大麻使用も合法とされていますが、これらの州法と連邦法との矛盾の存在は以前から指摘されているとおりです。
オバマ政権はこれらの大麻使用に静観の構えを示していますが、先日BUZZAP!で紹介したカリフォルニア州の「マリファナ大学」ことオークスターダン大学が2012年に当局からの手入れを受けて大麻草と設備を没収されるといった事例もあります。
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規制物質法でのカテゴリのダウングレードがすぐに全国的な大麻合法化に繋がるとは言い切れませんが、医療大麻の研究を行い易くし、大麻ビジネスへの課税所得控除の導入を可能にすることには繋がると考えられています。
連邦政府側からの大麻合法化に関わるポジティブなアプローチが続くことで、今後の大麻規制が大きく転換することもあり得そうです。
Eric Holder Would Be 'Glad To Work With Congress' To Reschedule Marijuana
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