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いったい誰のための政府なのでしょうか?詳細は以下から。
1月23日には「米国(の自動車メーカー)は日本国内で販売が増えていないのに、日本は米国に何十万台も輸出している」と対日貿易で障壁があると名指しで批判したアメリカ合衆国のトランプ大統領、31日には「中国や日本は何年も通貨安誘導を繰り広げている」と、名指しで日本の為替政策を強く批判しました。
日本市場に貿易障壁=自動車販売で名指し批判-トランプ大統領:時事ドットコム
始動:トランプ政権 日本の為替政策、名指し批判 通商交渉前に「威圧」 - 毎日新聞
「日本は何年も円安誘導」 トランプ氏が批判 (写真=ロイター):日本経済新聞
2月10日に日米首脳会談を控える日本政府は批判を受けて菅官房長官が「全く当たらない」といつも通りの反論をしていましたが、結局膝を折ることを決めたようです。
官房長官、為替操作批判「全く当たらない」:日本経済新聞
日米首脳会談で提案する経済協力の原案が2月1日に明らかになったことを日本経済新聞が報じていますが、この中で年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)がアメリカ合衆国のインフラ事業に投資することを通じてアメリカ国内で数十万人の雇用創出に繋げていくという、絶句するような方針が示されていました。
具体的にはアメリカ国内の企業などがインフラ整備の資金調達のために発行する債券をGPIFが購入することがメインとなります。GIPFは130兆円規模の資金運用のうち5%までを海外インフラに投資可能となっており、額面としては最大で6.5兆円にまで達します。
BUZZAP!では昨年GPIFが資金運用で私たちの年金を約5.3兆円も溶かしたことを報じていましたが、制度上はそれ以上の金額をアメリカ合衆国の雇用創出の名目で突っ込むことが可能となります。
日本国民が自らの老後の年金のために支払い、蓄えられている資金を他国の、しかも世界一の経済大国であるアメリカ合衆国の雇用創出のために差し出すとはいったいどういった了見なのでしょうか?国民向けには年金制度を存続させるという名目で、年金支給額をカットできるようにする法案まで成立させておきながら、当の年金の原資を「米産業界全体の生産性向上や競争力強化に貢献していく」ために用いるというのは極めて異常。
実際に、2017年度は「賃金変動率と物価変動率がともにマイナスで、賃金の下げ幅の方が物価よりも大きい」ため、年金受取額が0.1%減額となっています。
17年度の年金受取額0.1%下げ 3年ぶり減額:日本経済新聞
トランプ大統領が「アメリカ・ファースト」を唱えることは国益優先の立場から見て(賛否はともかく)理解できないものではありませんが、日本政府が日本人を置き去りにして「アメリカ・ファースト」の立場を取るのであれば、これは売国奴の誹りを免れることはありません。
ようやく制定が決まった、最大でも給付額総額が400億円にも届かない「給付型奨学金」さえ民間の寄付を当てにするなど、各種社会保障に対する税金の投入をひたすらに渋る安倍政権ですが、海外へは兆単位の援助や貢献を繰り返し行ってきました。
今回の経済協力も、トランプ大統領の批判を受けて日米首脳会談でご機嫌を取るための手土産として準備されているわけですが、いったいどれほどの額を「朝貢外交」として献上するつもりでしょうか?もちろんトランプ大統領が過去の中国の皇帝のように貢いだ以上に下賜してくれる保証などどこにもありません。
公的年金、米インフラに投資 首脳会談で提案へ:日本経済新聞
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