消費増税に絡め、なんとしてでもマイナンバーカードを絡めたい意向です。詳細は以下から。
「キャッシュレス決済客のみ2%分還元」が大きな批判を浴びた消費増税への負担軽減策。その後は商品券、旅行券、現金などのバラマキ策が提示されるなど迷走していましたが、マイナンバーカードの登場で混迷がさらに深まりそうです。
自民党内閣部会は11月14日、マイナンバーカードの所持者にポイントや商品券を給付する案をまとめました。この案は自民党経済成長戦略本部が近くまとめる提言に盛り込み、政府の予算編成などに反映させる意向とのことです。
ポイントなどの給付は、自治体が住民に発行したさまざまなポイントをマイナンバーカードを使って管理する枠組み「マイキープラットフォーム」を通じて実施するとのこと。部会案には、マイナンバーカードに「国の支援でポイントを加算し、商店街などで活用できるようにする」と明記しました。
これに加え、公費負担で購入額以上の買い物ができる「プレミアム付き商品券」を発行する際にも、マイナンバーカードを利用するよう求めています。
さすがにこの案には「キャッシュレス決済客のみ2%分還元」の案が大炎上した原因を理解していなかったのか本気で心配になってしまいます。
麻生財務相が「田舎の魚屋で買い物したことがあるか知らんけど、大体クレジットカードなんかでやっている人はいない」と指摘し、あの片山さつき地方創生相も「キャッシュレスが浸透しきらない部分にも温かみが行くような対策を取らないといけない」と発言しましたが、なぜマイナンバーカードなら大丈夫だと考えたのでしょうか?
これに加え、自民党内には「マイナンバーカードをより普及させるため、中高所得者も対象に含めるべきだ」とする意見が出ているとのこと。逆進性の高い消費税の増税に苦しむ低所得者の負担軽減という最初の目的を考えれば、これは本末転倒の極みと言えます。
これまでの負担軽減策では焼け石に水にしかならず、負担の増えた国民の消費が今までに増して冷え込むことになるのは必至。ここに敢えてマイナンバーカード普及をねじ込んでいる余裕はないはずですが…?
光文社 (2013-11-15)
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