米ニューヨーク州が娯楽用大麻合法化、380億円の「大麻税」使途でスキャンダル続出のクオモ知事が譲歩



あのニューヨーク州で娯楽用大麻の解禁が決定的となりました。

ですがその裏側では、コロナ禍の英雄とされたクオモ知事のスキャンダルが大きな影響を与えていた模様です。詳細は以下から。

◆ニューヨーク州で娯楽用大麻が合法化へ
米ニューヨーク州で3月27日、クオモ州知事と州議会が21歳以上の成人向けの娯楽用大麻合法化の法案に正式合意しました。法案は今週中にも成立し、早ければ2022年にも小売販売が開始される見込みです。

合法化で21歳以上の成人の3オンス(約85g)までの大麻の所持、6本までの栽培が認められる他、大麻を使用できるラウンジ(アルコール不可)運営が許可され、大麻管理委員会も設立されます。


この合法化によって6万人の雇用が生まれ、大麻産業の成長で35億ドルの経済効果があると試算されています。

◆スキャンダルで大幅譲歩したクオモ知事
クオモ知事も多数派の民主党議員らも以前から娯楽用大麻合法化を推進してきましたが、これまで最終的合意には至っていませんでした。

その大きな理由は、合法化で生じる年間最大3億5000万ドル(約380億円)とされる「大麻税」の使途を巡る対立です。

民主党議員らは大麻税収を「麻薬戦争」で大きな被害を受けたコミュニティの再生ために使うべきとしてきました。一方でクオモ知事は自身の事務所で管理することを主張。


そうした中で今年2月、クオモ知事に新型コロナの高齢者介護施設での死者数隠蔽疑惑が浮上。コロナ検査で親族に便宜を図った疑惑も持ち上がり、これとは別に7人の女性からセクハラが告発され、政治生命が窮地に陥りました。

大麻合法化は州の世論調査でも6割が賛成する案件で、巻き返しを狙うクオモ知事としてはなんとしても手にしたい実績。そのため税収を握るのを諦めて譲歩したと指摘されています。

昨年「コロナ禍の英雄」とされたクオモ知事の怒涛のスキャンダルが大麻合法化の最後のひと押しになるという、何とも皮肉な事態となりました。

【4/1 追記】
現地時間3月31日、クオモ知事が娯楽用大麻合法化法案にサインし、ニューヨーク州が16番目の娯楽用大麻合法化州となりました。

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