4月から始まる「地域観光事業支援」、中身は完全に「ジェネリックGoToトラベル」でした



既に全国各地で新型コロナのリバウンドが報告され、第4波が間もなく訪れるとの警告が発せられる中迎えた春休みシーズン。そんな中、観光庁は新年度と共に観光支援政策を開始することを明らかにしました。

ではどんな支援策かと調べてみたら「ジェネリックGoToトラベル」としか呼べない内容でした。詳細は以下から。


◆中身は都道府県内限定の「GoToトラベル」
観光庁は4月1日以降、都道府県内をまたがない旅行の割引を支援する「地域観光事業支援」を開始することを発表しました。新型コロナの感染状況がステージ2相当以下の都道府県を対象に順次開始します。

内容は対象の都道府県が、各々の都道府県内の旅行に割引支援する際、1人1泊5000円、代金の50%を上限として国から補助金を交付するというもの。

また土産物店や飲食店、公共交通機関などで利用できるクーポン券を発行する場合には1人1泊2000円を上限に追加で補助金を交付します。


つまりGoToの名前こそ使わないものの、中身は規模と範囲を限定した「ジェネリックGoToトラベル」という内容になっています。

◆なぜ今「ジェネリックGoTo」なのか
なおこの支援策の予算規模は約3000億円で、5月31日(6月1日チェックアウト分)までの2か月間限定とされています。

産経新聞によると、政府は6月以降にGoToトラベルの全国一斉再開を検討しており、期間的にGoToトラベルへの「つなぎ」という位置づけになります。

SankeiBizは政府関係者の「世間ではGoToと感染拡大が関連付けられている。同じ地元旅行を促すなら、GoToの名でやるより、自治体支援の方がいい」との主張を掲載しており、観光支援政策はある意味「GoTo隠し」とも呼べるもの


実際にGoToトラベルは感染拡大の要因とされ、政府が昨年12月28日に全国一斉停止したまま現在に至っています。

緊急事態宣言解除後にリバウンドが全国各地で発生していることは既に報じられており、春休みや花見シーズンに伴い、全国的に人出も増加しているところ。

この時点での「ジェネリックGoToトラベル」スタートは、人々の外出をさらに加速することにつながりそうです。

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