医療大麻8兆円市場へ、世界全体で今後3.5倍以上に拡大



少なくとも医療大麻については、使用の是非から市場成長に焦点が移っていることが分かります。詳細は以下から。


◆医療大麻が2030年前に3.5倍の8兆円市場に
市場調査レポートのディストリビューターであるKenneth Researchによると、世界の医療大麻市場は、2022年には204億ドル(約2兆3000億円)の市場価値を持つだけでなく、2030年末までに716億ドルにまで達するそうです。

加えて2022年から2030年の予測期間中には、20%の年平均成長率で拡大することが期待されているとのこと。

これはレクリエーション用大麻の合法化に伴い、大麻を使用した飲料やサプリなどの産業が大きな広がりを見せているためで、特にアメリカ合衆国とカナダが市場成長の推進力となっています。


欧州やインド、中国などとともに中程度の成長率とされている日本では現在大麻の「ハイ」になる有効成分のTHCは違法ですが、CBDというストレス軽減やリラックス効果のある成分は合法です。

楽天市場などでもCBDのオイルやドリンク、グミなどが手軽に購入できるようになっており、状況は数年前から大きく変化しています。


◆医療大麻は何に使われている?
現在、医療大麻はがん、慢性疼痛、うつ病、関節炎、糖尿病、緑内障、片頭痛、てんかん、多発性硬化症、後天性免疫不全症候群(AIDS)、筋萎縮性側索硬化症(ALS)などの病気や症状の治療に用いられています。

またアルツハイマー病、心的外傷後ストレス障害(PTSD)、パーキンソン病、トゥレット病の治療の中でも用いられていますが、国によっては法的な制限が設けられている場合もあります。

医療大麻は現在鎮痛に使用されている、ケシから作られて依存性の高いオピオイド鎮痛薬よりも副作用が小さく安全と認識されています。そのため他の治療法と組み合わせて有効性を高める、副作用を軽減させるといった使い方をされています。


これは例えばがんの化学療法の吐き気を減らしつつ、大麻の食欲増進効果によって体力減退を防ぐといったもの。またオピオイド治療薬との併用でオピオイドの使用量と頻度を減らして副作用を抑えるといった使い方もされています。

こうした医療現場での使用に加え、サプリや健康食品・飲料の形で不眠症の治療、筋肉の弛緩、体の痛み、頭痛、片頭痛の緩和といった用途でカジュアルに大麻の成分が用いられることで、市場が大きく拡大しています。


すでにオーストラリア、カナダ、チリ、コロンビア、ドイツ、ギリシャ、イスラエル、イタリア、オランダ、ペルー、ポーランド、ポルトガル、ウルグアイなどの多くの国で医療大麻が認められていますが、これは裏を返せば産業としてのアドバンテージを握っていると言えるもの。

Kenneth Researchは医療大麻市場の現在のキープレーヤーとしてCanopy Growth Corporation、Aurora Cannabis Inc.、Terra Tech Corp.、VIVO Cannabis Inc.、The Cronos Group、Medical Marijuana Inc.、Organigrams Holding Inc.、Maricann Group Inc.、Ecofibre Limited、Harvest Health and Recreationといった企業を挙げています。

日本でも厚生労働省が2021年1月に有識者検討会を立ち上げ、医療大麻の解禁と大麻使用罪の創設などを含めた大麻取締法の改正を検討し始めているため、日本発のキープレーヤーが誕生するのも遠い日のことではないかもしれません。

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