直射日光がなくても、雲を突き抜ける紫外線で高効率に発電でき、しかも野菜や果物のくずからつくれるソーラーパネルが開発されています。
エンジニアのCarvey Ehren Maigue氏が開発した「AuREUS」は、曇りの日でも発電できるソーラーパネル。
紫外線は雲を突き抜けて私たちの肌を日焼けさせますが、AuREUSはこれを最大限に利用して電力に変換できるもの。
従来のソーラーパネルでは曇りだと15~22%にまで発電量が落ちてしまいますが、AuREUSは50%をキープできるとのこと。
Maigue氏はこの発明で、ダイソン創始者によるエンジニア向けのコンテスト「James Dyson Award」に2020年に新設されたサスティナビリティ賞の初の受賞者となっています。こちらが受章の際の動画です。
再生可能エネルギーの可能性を高めたというだけでも大きな前進ですが、このAuREUSは廃棄された野菜くずに含まれる発光粒子を抽出して利用しています。
発光粒子は太陽光の紫外線を吸収し、可視光線に変換。これによって生じた光で発電を行うというわけです。
クラブなどでよく見る、紫外線を使うブラックライトで発光する塗料や服をイメージするとかなり近いかもしれません。
これらをビルの窓や壁面に配置することで、天気の悪い日でも効率的・継続的に太陽光発電ができることになります。
窓から差し込む光がかなりカラフルになりそうですが、化石燃料の安定供給が望めなくなりつつある現代。こうしたアイディアを組み合わせて実装していく必要があるのかもしれません。
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