東京五輪の贈収賄事件の一端が明らかになりそうです。
元電通の組織委元理事、五輪収賄で逮捕
東京五輪のスポンサー選定と公式ライセンス商品の販売をめぐり、東京地検特捜部が8月17日午後、大会組織委員会の高橋治之元理事を受託収賄容疑で逮捕しました。
逮捕容疑は大会スポンサーの紳士服大手「AOKIホールディングス」側から数千万円の賄賂を授受した疑いが強まったためとのこと。
一方でAOKIの青木拡憲前会長や同社の専務も贈賄容疑で逮捕されました。
高橋元理事が代表を務めるのコンサルタント会社「コモンズ」は2017年秋、AOKI側とコンサル契約を締結。毎月100万円を基本とし、2022年春までの約4年半で計5000万円程度を受領したとしています。
組織委はこの間の2018年10月、AOKIをスポンサー資格のひとつである「オフィシャルサポーター」に選定。さらに五輪エンブレムを使ったスーツなどの公式ライセンス商品の販売も認めました。
電通にも飛び火の可能性
話はこれだけに留まりません。高橋元理事はあの広告代理店「電通」の出身者です。
組織委はスポンサー募集の専任代理店に電通を指名している他、公式商品の審査などを担う組織委マーケティング局にも、電通社員が多く出向していました。
今回の騒動は高橋元理事とAOKIだけでなく電通にも飛び火する可能性があります。
なお、電通は五輪招致に関する贈収賄疑惑でも、ペーパーカンパニーの代表を子会社のコンサルタントとして雇っていたなど、関係が取り沙汰されてきました。
(Tokyo Olympics ?1.3m payment to secret account raises questions over 2020 Games Sport The Guardianより引用)
今回の逮捕をきっかけに、東京五輪の黒い疑惑はどこまで明らかにされるでしょうか。
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