既に10年以上前から危機的状況にあった日本の少子化ですが、ようやく政府がそのことに気付いたようです。
子育て世代への過酷な政策への批判が集まるなか、対策は間に合うのでしょうか。
報道各社によると、2022年1月から9月までの出生数は59万9636人で、過去最低を大きく下回る「危機的状況」であることが明らかになりました。
これは松野博一官房長官が明らかにしたもので、調査開始以来最低だった2021年の出生数より4.9%下回るペースです。
2022年上半期の「人口動態統計」の速報値では、出生数が前年同期比で5.0%少ない38万4942人でした。
この時点で上半期の速報値としては2000年以降最も少ない数字で、初めて40万人を下回っています。
松野官房長官は少子化の理由について「個人の結婚や出産、子育ての希望の実現を阻む様々な要因が複雑に絡み合っている」と述べています。
政府としては「結婚や妊娠出産への支援、男女ともに仕事と子育てを両立できる環境の整備など、ライフステージに応じた総合的な少子化対策を進める」との方針を示しました。
しかし歯止めの掛からない少子化は数十年前からの日本の大きな課題であり、ぽっと出の問題ではありません。
また、松野官房長官の言葉とは逆に、児童手当の所得制限や減額など子育て世代を苦境に追い込む政策が大きな批判を浴びています。
実効性のある子育て支援策を早急に提示しなければ、統一教会問題などで下降を続ける岸田政権の支持率はさらに危ういものとなりそうです。
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