タイでATMを使うとクレジットカードが吸い込まれてしまうことがあります。タイ旅行者あるあるなのですが、本人にとっては極めて致命的な事態です。
吸い込まれた際にどう対応すれば良いか、また吸い込まれないための事前の準備や対応策を解説します。
タイでATMにクレジットカードが吸い込まれたら?
この記事を読んでいるあなたはもしかして、ついさっきタイのATMにクレジットカードが吸い込まれた方でしょうか?
それともタイ旅行前にATMでキャッシングができるのかを調べている方でしょうか?
まずタイ旅行をするにあたって知っておくべきは、タイのATMでは多くのクレジットカードでキャッシングが可能だけれど、カードがATMに吸い込まれる危険があるということです。
実際に筆者も吸い込まれたため、その際にどうすれば良いのかという対策を紹介します。
なぜタイのATMでクレジットカードが吸い込まれるのか
最初になぜATMの中にクレジットカードが吸い込まれるかという話です。
これは盗難防止のセキュリティの一環で、ATMで取り忘れたカードが悪用されないようにするための施策です。
しかしタイのATMには極めて厄介な特徴があります。それが「カードより先にお金が出てくる」ということです。
思い出してみましょう。日本のATMではまずカードとレシートが出てきて、それらを取った後にお金が出てきます。順番が逆なのです。
日本人は習慣から、お金を取った時点でATMでの処理が終わったと勘違いしてしまう危険があるということです。
これは慣れてきて無意識にATMを使った際に起こり得るもので、筆者の場合もそうでした。
また盗難防止のため、カードはかなり短い時間で吸い込まれてしまいます。なのでふと気付いたときにはもう遅い、というケースも十分にあり得ます。
ATMに吸い込まれたクレジットカードを取り返すには
ATMにクレジットカードが吸い込まれた時に絶対にやっておくべき事があります。
一つ目はお金を下ろした際のレシートを確保すること。自分がATMを利用した証明になると同時に、利用時間なども特定できるため処理が早くなる可能性があります。
二つ目はお金を下ろしたATMを可能な限り写真に撮っておくこと。ATMには固有の番号があるため、数字があれば漏らさず撮影してください。
銀行名もしっかり確認しましょう。
三つ目はお金を下ろしたATMがどこにあるのかGoogleマップで場所を明示できるようにしておくこと。これも特定を早めてくれます。
上記の情報を抑えた上で、ATMを保有する銀行の、ATMに最も近い支店に足を運んでください。
営業時間を確認し、可能な限り混み合う前の朝一番に行きましょう。
銀行にはパスポートの原本を必ず持参し「My credit card got stuck in your ATM.」と伝えましょう。次いでレシートと写真を見せ、Googleマップでの位置も提示します。
しかしこれでカードを取り返せるかは運次第
これをすればその場ですぐカードを取り返せるかといえば答えはNOです。
まずATMを保有する銀行が吸い込みに対して返却対応をしているかが不明です。タイの全銀行が一律に同じ対応をしているわけではありません。裁断処理しかないと言われる場合もあります。
またその支店及び担当者が外国人旅行者に対して返却対応をしてくれるかも不明です。外国語が苦手な場合は厄介払いをされる危険も考えておきましょう。
さらに返却対応をしてくれるにしても、即時対応、即日対応してくれるとは限りません。旅程の関係で泣く泣く帰国しなければならない可能性もあります。
良い意味では緩く、悪い意味ではいい加減なタイらしさはこんなところにも抜かりなく発揮されているのです。
筆者は運良く朝一で訪問して15分程度で取り返せましたが、それは筆者の使ったATMがたまたま銀行の支店に併設されていたものだったからに過ぎません。
どうにかしたい場合はひたすらゴネるという手段もありますが、最低でもビジネスレベルの英語か日常生活レベルのタイ語が必要だと考えておいた方が良いでしょう。
タイでの「ATMクレジットカード吸い込まれ事案」への対策
そんな人次第の運任せでは怖い、どうしたらいいの?と思うか多も多いでしょう。
ここからは考えられる対策をタイへの渡航前とタイの旅行中に分けて提示してみます。
タイへの渡航前にできる対策
渡航前にできる対策を列挙してみましょう。
・複数枚のクレジットカードを準備する
カードが1枚しかなければ、吸い込まれると下手をすれば詰みます。そのため2枚以上のカードを旅行に持っていくことは大きな対策となります。
その際はVISAとMasterCardなど別種類にしておくのも一つの手です。特にAmerican Expressは使えないATMも多少あるため注意してください。
・日本円を多めに準備する
なんだかんだ日本円の現金はタイ国内で両替が可能です。以前よりも両替屋は減りましたが、消滅したわけではありません。
ただしやはり都度の両替は不便なため、前もって滞在する場所でどこに両替屋があるかはチェックしておきましょう。もちろん持ち歩く際にはスリや置き引きに要注意です。
タイへの渡航後にできる対策
渡航後にできる対策はこんなところでしょうか。
・銀行の支店に併設されたATMを使う
銀行の支店にはほぼATMが併設されており、商業施設の中などでなければまず24時間使うことができます。
こうしたATMを利用していれば、支店に問い合わせたときに行員がそのまま対応できるため、今回の筆者のようにリカバリが比較的容易です。
コンビニ内や駅構内、街路に置かれているATMではこうはいかず、最も運の良い場合でも翌日以降(最低2~3日は見ておく必要あり)の返却となります。
・一度に多く出金し、利用回数を減らす
一度に多額の出金を行えばATMを利用する回数を減らします。それは吸い込まれる機会を直接減らすことにつながります。
もちろん多額の現金を持ち歩くのには不安があるでしょうし、スリや置き引きに遭った際の被害は増えます。
よってこれは「どちらがマシか」を選ぶことになります。なお出金時の手数料はほぼ1回50バーツ(約200円)です。
・とにかく気を付ける
もうこれは対策とはいえませんが、常に「ATMにカードが吸い込まれる可能性がある」という緊張感を持って意識しながら出金することは大切です。
タイに少し慣れてきたとき、急いでいるとき、酔っ払っているときなど、緊張感が薄れり注意が逸れいてる場合にこの悲劇が起こりやすいことは容易に想像できるでしょう。
であれば、精神論ながら最終的には気を付けておく必要があります。
タイでキャッシュレス決済はできる?
まず、日本のPayPayや楽天Payなどのキャッシュレス決済は利用できません。
タイでも日本のクレジットカードをひも付けてキャッシュレス決済を行う方法もありますが、せいぜい1ヶ月弱の滞在しかしない旅行者として考えるとあまり現実的ではありません。
タイのキャッシュレス決済については以下の記事などが詳しく解説しています。
旅行者も使えるタイのQRコード決済アプリRabbit LINE Pay ? First Reach
【タイのキャッシュレス】タイで主流のキャッシュレスを解説
なおRabbit LINE Payは日本のLINE Payとは別物で、タイのSIMが必要なため注意してください。
まとめ
タイでATMにクレジットカードが吸い込まれた場合は、出金した際のレシート及びATMの番号と場所を控え、パスポートの原本を持ってATMを所有する銀行の最も近い支店に返却処理を依頼しに行きましょう。
しかし依頼したからといって返却されるとは限らず、返却されるとしても基本数日かかります。
複数のカードを持っておくこと、できるだけATMを使わないことが対策となりますが、最終的には気を付けるしかありません。
慣れてきた時が一番危ないため重々注意しましょう。
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