政府肝いりのキッズウィークに「親が休めねえよ！」と非難殺到、プレミアムフライデーの二の舞か

始まる前から黒歴史化が約束されてしまったようです。詳細は以下から。

5月24日に安倍首相が教育再生実行会議で導入に意欲を示したとされる新制度キッズウィーク。全国の小中高校を対象に、主に夏休みを短くしてその分の休日を地域ごとに別の時期にまとめて休ませることを想定しています。

その際には月曜日から金曜日までの5日間を休みにすることで最大9連休を取れるように推進するとのこと。

安倍首相は「子どもたちの豊かな心や人間性を育むには、子どもたちが家族とともに休日を過ごし、地域の行事に参加することなどにより、絆を深めることが重要であります」などと意義を強調しています。

また、キッズウィークに合わせて親が有給休暇を取得できるよう、企業に協力を求めていくとしていますが、そんなに簡単に有休が取れるならば苦労はありません。現在の日本の社会状況では、まとめて5日間の有休など毎年取れるわけはありませんし、結局のところ政府の決めたキッズウィークに有休を取るように要請されるのであれば、もはやそれは各自が自由に取れるはずの有給休暇とは別物です。

また、時給換算で働く非正規労働者で有休のシステムがない場合も十分に考えられますし、このキッズウィークは働く人の実態を全く考慮していない机上の空論。観光需要の分散化や地域活性化という棚ぼた狙いも絵に描いた餅でしかありません。

ただでさえ安倍政権は残業上限を過労死ラインを20時間も超えた月100時間に設定していますが、家族とともに時間を過ごして欲しければ、まずは毎日深夜まで働かなくても住むような残業規制を行うべきです。

ネット上では既に怒りと失望の声が渦巻いていますが、このままでは既にほぼなかったことにされているプレミアムフライデーを超え、始まる前から失敗が約束された黒歴史となることは必至でしょう。

新たな連休「キッズウィーク」政府検討　夏休みは減る？：朝日新聞デジタル

首相、キッズウイーク導入を表明「休み方改革進める」：日本経済新聞