太平洋の彼方で大騒ぎを繰り返していた日本のQアノン信者たちも米政府の追跡対象となることが明らかになりました。詳細は以下から。
◆海外のQアノン陰謀論支援組織も追跡調査へ
ニューヨークタイムズによると、バイデン政権で国家情報長官に就任する予定のアヴリル・ヘインズ氏は、現在アメリカで吹き荒れているQアノン陰謀論を信奉する国内の過激派グループに影響を与える海外の取り組みを含め、アメリカ政治への国外からの干渉に対応すると言及しました。
これはヘインズ氏が米国上院情報問題特別調査委員会で語ったもので、情報機関内に外患誘致に関するセンターを設立し、Qアノンからの脅威に対して公文書での評価によりFBIと国土安全保障省をサポートするとのこと。
情報機関はこれまでもQアノン陰謀論がドイツや日本をはじめとした諸外国に拡散していることを追跡してきました。バイデン政権移行チームからの情報によると、次期政権下では外国政府がQアノン陰謀論や極右的運動をアメリカ国内で拡散しようとしていないかを監視していくとのこと。
◆実際に海外でQアノン陰謀論を煽っているのは?
記事では外国の国家によるアメリカ国内の極右過激派や陰謀論者の扇動を警戒しているようにも読み取れますが、実際にアメリカ内外でQアノン陰謀論の拡散に大きな役割を担ってきたのは中国発のカルト「法輪功」や韓国発のカルト「統一教会」です。
「法輪功」は現在に至るまで機関誌の「大紀元エポック・タイムズ」で不正選挙論を力説し、国内で拡散しています。
ツイッターでもペンス副大統領の銃殺を呼び掛けたトランプ大統領の側近、リン・ウッド弁護士のツイートの和訳なども掲載しています。
なお、2018年にはトランプ大統領が大紀元エポック・タイムズの英字版を「最も信頼できる新聞」と評していたことをロイターが報じています。
一方「統一教会」は、自身が発行する「ワシントン・タイムズ」で「顔認証システムで議会に突入したのがアンティファと判明した」という、議事堂襲撃に関するデマを拡散。これは複数のファクトチェックによって完全に否定されており、ワシントン・タイムズも後に謝罪の上撤回しています。
このワシントン・タイムズは2020年1月にも「新型コロナは中国の生物兵器プログラムに関連する研究所で作られた」というデマを拡散しており、フェイクニュース上等のメディアであることは改めて指摘しておく必要があります。
さらに、トランプ大統領の「スピリチュアルアドバイザー」のポーラ・ホワイト牧師が統一教会と深い関係があることはBuzzap!でも以前詳報したとおり。ホワイト牧師は2020年、統一教会系の大集会「100万希望前進大会」で演説を行っています。
また、これに先立つ統一教会の集会「ワールドサミット2020」ではトランプ大統領の名前で祝賀メッセージも送られており、統一教会がトランプ政権に極めて強く食い込んでいることが分かります。
日本国内でも、先日なぜか福岡で行われたトランプ応援デモでは、統一教会の分派の組織が動員を行っていたことも指摘されています。
ということで、「法輪功」と「統一教会」のいずれもがトランプ政権と少なからぬ関係を持っており、加えて日本国内でも影響力を持っていることが分かります。ですが、話はこれに留まりません。少なくとも統一教会は自民党と長く強い「絆」で結ばれているのです。
◆統一教会と自民党の長く強い関係
統一教会が遅くとも1970年代から自民党と「国際勝共連合」を通じて現在まで極めて深い関係を持っていることは以前Buzzap!でも詳しく報じました。国際勝共連合を作ったのは統一教会の教祖である文鮮明氏その人です。
そもそもの初めの時点で安倍首相の祖父、岸信介元首相が国際勝共連合の設立に深く関わっており、文鮮明教祖氏も講演を行った1974年開催の「希望の日晩餐会」の名誉実行委員長にも名を連ねます。
これ以降国際勝共連合は自民党の有力な支持団体となり、会員を国会議員や公設秘書として政権の内部に送り込んできました。安倍首相の父親の安倍晋太郎元議員もこうした「勝共推進議員」のひとりでした。
また、2013年には国際勝共連合発行の「世界思想 2013年9月号」では安倍首相(当時)が表紙を飾っています。
お分かりでしょうか。自民党と数十年に渡って懇意な韓国発のカルト、統一教会がQアノン陰謀論を強力に支援しており、また国内にも多くのQアノン信者が存在しているというのが日本の現状です。
加えて安倍前首相がトランプ大統領と「シンゾー」「ドナルド」と呼び合うほどの蜜月の関係を持っていたことは世界中が知る厳然たる事実。こうした繫がりが今後の日米関係に疑念の影を落とすことも懸念されます。
また政府に極めて近いベストセラー作家の百田尚樹氏、内閣府死因究明等推進会議で委員を務めたこともあるジャーナリストの有本香氏などが公然とバイデン氏の不正選挙論を唱えていたことなども、今後重く見られる可能性がありそうです。
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