世界的にも認知されるようになってきた日本食。寿司や天ぷらなどの高級店からレトルト、インスタントフードまで幅広く知られています。
ですが多くの日本食では鰹節や煮干しなどの動物性の出汁を使うことから、今回の基準変更は大きな足かせになりそうです。詳細は以下から。
話題の発端になったのはEU在住の日本人のこちらのツイート。インスタントラーメンが動物性原料を含んでいるため輸入できなくなり、買えなかったというものです。
乳製品のカルピスもNGだったというリプライも。
これは実はEUが動物性加工済原料と植物性原料からなる「混合食品」に対する規制が厳格化されたのを受けたもの。
農林水産省の「EUにおける新たな混合食品規制への対応について」によると、これまでは混合食品に含まれる動物性加工済原料については、EU認定施設由来だとする証明は免除されてきました。
これが厳格化によって、常温保存できず温度管理が必要なものや、エキスを含めた肉製品を含むものには公的証明書が、乳製品、卵製品、水産製品などを含むものには自己宣誓書が必要になりました。
つまり、こうした動物性加工済原料を生産する施設では、「EU HACCP」という食品衛生上の問題の防止と適正品質の確保のための基準をクリアして認定を受ける必要があります。
これまで不要だったことから、現在該当する動物性原料を生産している施設の多くは認定を受けていない状態となり、輸出ができなくなっています。
今後EUへの輸出を再開するために認定を受ける施設も出てくるとは思われますが、大規模な設備投資が必要になるケースもあるため、以前と同じ状態に戻るかは不明です。
特に日本食では鰹節や煮干しから取った出汁を使用する料理が極めて多く、レトルトでも動物性の原料を当たり前に使用しているため、今回の厳格化の影響をダイレクトに受けています。
本格的な日本食レストランだけでなく、インスタントラーメンやカレールー、出汁の素といった在住者に必須の食品や調味料なども今後さらに手に入れにくくなるのは必至。
まだ個人での持ち込みは可能とのことですが、ようやく広まった日本食への認知が再びしぼんでいくことにもなりかねません。
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