新規感染者が1200人を超えた京都では保健所が事実上崩壊していました。同様の方針は東京都でも通知されています。詳細は以下から。
京都府と京都市が新型コロナ第6波に伴い、保健所による濃厚接触者の特定を行わず、感染者本人に接触した人への連絡を委ねる方法に切り替えたことを京都新聞が報じています。
保健所はこれまで感染者に行動歴を聞き取る「積極的疫学調査」で濃厚接触者を特定。その上で感染者から連絡先を聞き取って、電話で本人に濃厚接触者である旨を告げてきました。
京都新聞は「感染の広がりを捉えきれない恐れもあるが、新規感染者の激増により業務を取捨選択せざるを得ない状況になっている」としており、保健所がこれまでの業務を行えない「保健所崩壊」状態に陥っていることが分かります。
なお、この方針は日常的にLINEなどで連絡を取り合い、知人・友人らの電話番号を知らない若者の感染が多いことも理由のひとつとしています。
感染者は軽症でも高熱や咳などの症状に襲われることを考えると、すべての濃厚接触者を自身で特定した上で連絡するのは簡単なことではなく、正確に濃厚接触者かを判断できるとも限りません。
また保健所という公的機関からの連絡ではなく、本人からのLINEでの連絡がどこまで社会的・心理的に「濃厚接触者」であると認識されるかなども未知数。
もちろん罪悪感や人間関係悪化の恐れから連絡しないようなケースも十分考えられ、感染をさらに拡大させる危険もあります。
現在のペースで新規感染が続けば、全国の濃厚接触者が月内に180万人を超えるとの試算もあり、京都のみならず日本全国で濃厚接触者の特定や隔離がなし崩しになる危険性もありそう。
なお、京都府の西脇隆俊知事は19日、大阪、兵庫両府県知事とオンラインで会合を開き、現時点で政府にまん延防止等重点措置適用を要請しないことで一致したばかりです。
【追記】
この方針は京都だけに留まりません。東京都も新型コロナの濃厚接触者への連絡を、保健所からではなく、感染者本人から直接連絡をしてもらうよう通知しています。
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