反ワクチン・ノーマスク専用の「真に目覚めた方」向けSNS「ネット村 JOY」が爆誕

2022年初頭、反ワクチン・ノーマスクを標榜し、トランプ前大統領を崇拝するカルト「神真都（やまと）Q」が話題となりましたが、同じ層をターゲットにしたクローズドなSNSが生まれました。

新たな囲い込みのツールとして広まっていくのでしょうか。

反ワクチン・ノーマスク専用SNSが爆誕

反ワクチンや「コロナはただの風邪」と訴えてきたノーマスク集団の存在はコロナ禍初期から指摘されてきましたが、そうした人々に向けたクローズドなSNSが2022年11月8日にオープンします。

このSNSは「ネット村 JOY」というもの。トップページでは「目覚めた人たちが安心して自分らしく生きられるコミュニティサイト」を標榜しています。

同SNSは「相手が枠チンやマ〇クに対してどのような考えを持っているか気にする事もなく、忖度する必要もありません。大切にしたい価値観を共有しあえる安全地帯」とのことです。

また参加資格は「世界中、居住地を問わず、コ□ナ枠チンを一回も打っていない18歳以上の方」とされており、いわゆる反ワクチン・ノーマスクを主張する人々がターゲットであることが分かります。

サービスの内容は？

サイトでは趣味や興味を同じくする人のためのグループや、イベントや活動を行うためのサークル、個別・グループでのチャットやブログサービス、オンラインイベントの企画などがあるとされています。

またマスク不要のお店や反ワクチン派の医者の情報共有やビジネスの繋がりの構築など、反ワクチン・ノーマスクに絞ったソーシャルなサービスが盛り込まれています。

イベントは、11月にはZOOMを用いたオンラインイベントや独身男女に限定した出会い目的のイベントなども企画されています。

利用料金は？

このサイトへの登録は11月末までは無料ですが、12月以降については月額1100円のスタートアッププランが提示されています。他のプランは現時点では示されていません。

登録にはクレジットカードが必要で、ない場合はKyashも使えます。

なお、コロナワクチン接種者が偽って登録するケースに対しては「流行り病のお薬注入に関して、虚偽の申告が判明した場合は強制退会となり、１００万円以下の罰則金を徴収します」とされています。

誰が運営している？

このサイトの運営者は株式会社ビーザイセルフで、責任者は都留典孝氏となっています。

都留典孝氏は慶應義塾大学の修士課程を終了し、日産自動車に入社した人物。その後も日本ゼネラルモーターズや自動車技術のフォルシアジャパンなどに勤務しています。

2019年には工業デザイン及びエンジニアリングを行うSegula Technologiesの日本法人Segula Japan株式会社の代表となっている他、2021年にはオーガニックワインの輸入を手がけるためにビーザイセフルを設立しています。

利用規約やプライバシーポリシーなどがしっかりしているのは、こうした人物が責任者である事とも関係がありそうです。

陰謀論に取り込まれる危険性

しかし問題は運営メンバーです。名前の挙がっている3人のプロフィールを見ると

米大統領選挙不正から世界の不審な動きに気が付き、政府・マスコミの情報に頼らず、世界の動きに注視。子ども達のマスクによる弊害に立ち向かう為に公園マスクフリー活動を全国に展開。

流行り病やトランプ大統領の選挙など明らかに可笑しいと思い、色々調べてみました。

などと反ワクチン・ノーマスクなだけでなく、トランプ大統領に関する陰謀論にも心酔している様子が見て取れます。

これらは代表を含め複数の逮捕者も出した反ワクチン・ノーマスクのトランプ崇拝カルト「神真都（やまと）Q」と通ずるものがあります。

運営メンバーが神真都Qと被っているかは不明ですが、ターゲットとなる層が少なからず被っていることは間違いはありません。

神真都Qは全国デモと47都道府県ごとのLINEオープンチャットなどで情報を共有して拡大しましたが、同様の集団の情報共有スペースとなりそうです。

また神真都Q設立者らが絡んでいた「テスラ缶」のようなトンデモアイテムや、根拠のない各種ヒーリングサービスのようなビジネスの巣窟となる可能性も十分にあります。

そうしたビジネスがある程度規制されたとしても、同じ考えを持つ人だけが集まればエコーチェンバー状態となり、考え方がより狭く固定されていくことは想像に難くありません。

反ワクチン・ノーマスクを頑なに推奨するあまり友人を失い、家族とも疎遠になった話は既に報じられていますが、孤立した人がこのようなサイトを用いることで「同志」を見つけさらに頑なになる危険もあります。

このサイトが本当に反ワクチン・ノーマスクの人の交流のために作られたとしても、それが誰によってどのように利用されるかはまた別問題です。

クローズドである以上、外部からの指摘が入りにくいこともその危険性をさらに高めることになります。

第2の神真都Qを生み出すことになってしまうのでしょうか？

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