家計の負担を和らげるための軽減税率のはずでしたが、低所得者ほど恩恵が薄いことを総務省が公式に認めました。詳細は以下から。
今年10月に迫ってきた10%への消費増税。軽減税率やポイント還元制度が入り乱れるなど、企業にとっても消費者にとっても極めて分かりにくいものになっています。
そんな中、3月1日に総務省が軽減税率制度の家計への効果試算をまとめたところ、公明党が全力で推進する軽減税率が高所得者にとってよりお得になることが発覚しました。
負担軽減額は収入が多い世帯ほど大きくなり、全世帯を年収別の5グループに分けた場合の恩恵額は年約1万6000円から約8000円。中位の3番目の世帯は約1万2000円となっています。
なおこの総務省の試算は民間試算と同様の傾向を示しており、一定の信頼性があると言ってよさそうです。
公明党は一貫して「家計の負担を和らげるため、飲食料品などの税率を8%に据え置く」と主張してきましたが、逆進性の強い消費税の増税で最も家計の負担が増えるのが低所得層である事は明白です。
その消費増税の景気対策なのに低所得層ほど恩恵を受けられないとすれば、文字通りの本末転倒と言うしかなさそうですが…?
晶文社
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