この謝罪会見で「女性が多いと会議が長い」は森会長個人の見解ではなく、各競技団体からそうした認識が上がってきていたという事実が森会長本人の口から明らかにされました。詳細は以下から。
14時から始まった東京五輪組織委の森会長の「謝罪会見」。五輪精神に反する不適切な表現だったとして「深く反省をしております」として撤回。また「不愉快な思いをされた皆様にはお詫びを申し上げたい」と謝罪の言を述べ、3分弱で終わりました。
ですがその後の質疑応答ではまず辞任の意思を否定。またIOCや海外にどのように説明していくのかを問われたものの、なぜか発言したのがJOCの臨時評議員会だったことを延々と述べるのみで回答をはぐらかします。
IOCからの連絡があったかについては「自身は受けていない」としたうえで、この「謝罪会見」をしたから自分からIOCに説明する意志もないと明言しています。
また「自身が責任を取らないことが開催への批判を強めてしまうのではないか」という指摘には、「だから撤回した」と逆ギレ状態に。「女性は話が長いと思っているのか」との質問には「最近女性の話は聞かないから分かりません」と憤然とはぐらかしました。
最後に「オリンピック精神に反する人が組織委会長をするのは適任か」との質問には「さあ、あなたはどう思いますか」と聞き返し「適任じゃないと思います」と記者が答えると「それじゃそういう風に承っておきます」と木で鼻をくくったようなふてくされた態度で答えます。
「会長としての発言ではないので責任を問われないということか」との質問には「場所を弁えてちゃんと話した」と回答。あくまで場所の問題という認識のようです。
最後に、JOC理事会で女性枠を増やすにって苦労し、反対があったという話をしており、各競技団体から「女性が多いと会議が長い」という話が「よく上がっている」と発言。自分のみならず複数の競技団体に女性差別が広がっていることまで「曝露」してしまいます。
「謝罪会見」の様子は以下の動画から全編ノーカットで閲覧が可能。終始高圧的でキレ気味な態度を崩しておらず、海外でこの模様が流されればさらなるイメージの悪化は免れなそうです。
なにより大きな問題は、森会長の「女性がたくさん入っている理事会は時間がかかる」という認識が決して個人的なものではなく、少なからず日本の各競技団体で共有されているものだということが森会長本人の口から明らかになったこと。
これにより、今回のオリンピック精神に反する女性差別発言問題が組織委トップ個人の失言に留まらず、日本のスポーツ界全体にまで飛び火してしまったことになります。
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「女性がたくさん入っている理事会は時間がかかる」とする女性差別発言が世界中のメディアから袋叩き状態となりました。
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1日経って森会長の釈明が行われましたが、自分の発言の何がどのように女性蔑視だったか理解できていないようです。
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